営業職といえば、企業とクライアントを繋ぐ役割として、とても重要な仕事です。
その営業モデルの新常識とも言われる「THE MODEL(ザ・モデル)」とは一体どういった仕組みであり、そして最も重要であるといわれているカスタマーサクセス(CS)はなぜ、重要といわれているのでしょうか。
今回は、THE MODELの仕組みとカスタマーサクセスの重要性を解説していきます。
営業効率を向上させる「THE MODEL(ザ・モデル)」とは?
先ほどから何度も出てきている、「THE MODEL(ザ・モデル)」という言葉ですがこのTHE MODELとは、いまや新常識といわれている営業モデルの1つです。
顧客の獲得、育成や拡大といった営業職の流れを細かく分析しビジネスにおいてより成果を生み出すための仕組みであり、営業のプロセスを社内で分担し組織として結果を生み出すためのフレームワークを行うことでもあります。
日本の企業のほとんどは、営業といえば個人の裁量に左右されがちです。ノルマを課し、1人ひとりが顧客を回ったり新しく開拓したりという営業モデルが一般的ではないでしょうか。
しかしTHE MODELが提唱するのは、個人ワークではなく組織として役割分担を行うSaaSを利用することで、効率よく制度の高いセールスの仕組みを作り出し、そこで生み出した結果を次のプロセスに繋いでいくモデルです。
THE MODELの仕組みとは?
新常識の営業モデルといわれているTHE MODELとはどんな仕組みなのでしょうか。
THE MODELが提唱している営業プロセスは4つ。
- マーケティング
- インサイドセールス
- 外勤営業
- カスタマーサクセス
この4つの段階に区別します。
そして、母数・成功率・ゴールの3つを数値化することで分析が可能になります。
ここで重要視するべきなのは1つのプロセスのゴールは次のプロセスの母数となるということ。これが、”次のプロセスに繋ぐ” という営業モデルなのです。
1、マーケティング
自社の来訪者数・情報を獲得できた見込み客数・獲得率を数値化します。もちろん、企業によってはこの3つにどの数字が当てはまるかが違ってきますので、どの数字が母数・成功率・ゴールに当てはまるのかを分析する必要があります。
2、インサイドセールス
マーケティングの次のプロセスである、インサイドセールスはマーケティングで獲得した見込み客数の数値が母数になります。
3、外勤営業
営業職が扱う数値である、案件数や受注数がここではポイントになってきます。
4、カスタマーサクセス
今回、最も重要と挙げているカスタマーサクセス。これは契約が成約した後の顧客がどれだけ継続して契約しているかということをカスタマーサクセスとしており、新しい製品や追加受注を狙うことを目的としています。
以上の4つの段階を組織的に行い、数値化することで高度な分析と結果を生み出す営業モデルとしているのが、THE MODELなのです。
THE MODELの仕組みを使うとどうなるのか
仕組みが分かったところで、実際にTHE MODELを実践することでどうなるのかを考えていきましょう。
今までの営業モデルやプロセスでも、何不自由なく業績を伸ばしている企業は多くあるでしょう。一方で、なかなかうまく行ってない企業もあるはずです。
THE MODELの仕組みを活かすことで、今までのやり方の違いを知り改善するポイントが見えてくるかもしれません。
営業のプロセスを見直すことができる
各プロセスで表す数字は流動性であり、固定ではなく業界・製品・価格帯などでも数値は大きく変化します。それでも、全てのプロセスを全ての部門で明確に数値化・可視化することで最終的な目的であるカスタマーサクセスに繋げるための弱点・ヒントが得られる可能性があります。今までのプロセスが、はたして適正だったのかどうか。そうした盲目になっている部分を見直すことができるのです。
分担化することで各部門の専門性向上に繋がる
前項で紹介したTHE MODELの仕組みである4つの区切りは、兼務することなく分業することがよいとされています。その理由として、各プロセスの専門性が高いとされていることがあります。
例えば、マーケティングと外勤営業では業務内容も違えば対象とする数値も違います。できるだけ兼務することなく分業することで専門性を高めることができ、最終的なゴールであるカスタマーサクセスへと繋がるのです。
他部門との連携強化
大企業では、部門も多く、営業と一言にいっても全てが営業だけで会社が運営されているわけではありません。マーケティング部門がリサーチし、インサイドセールスを獲得した情報を外勤営業へと渡し、カスタマーサクセスへと繋げる一連の流れがあるはずです。
そのカスタマーサクセスまでは他部門も多く介する必要があるため、連携が取れていないと最終目的である、カスタマーサクセスへたどり着くことは難しいかもしれません。営業だけに限った事ではないかもしれませんが、部門間の連携はとても大切です。このTHE MODELの仕組みでも、分業することを進めているため必然的に他部門との連携をすることになるので自然と連携が強まってくるでしょう。
営業プロセスで重要視すべきなのは”カスタマーサクセス”
これまでTHE MODELの営業プロセスをご紹介してきましたが、結局のところ最終目的は、カスタマーサクセスへ繋げることにあります。だからこそ、営業プロセスではカスタマーサクセスこそが重要なのです。
その理由は、顧客への満足度を向上させ安定した継続案件に繋げるという所にあるのではないでしょうか。
そもそも、売上を上げるということは顧客に自社の商品やサービスを好きになってもらうことが必要です。そのためには、顧客に満足してもらうのが最低条件ですよね。
顧客のニーズを調査し、自社の商品やサービスをどういった視点でアピールを行うか。何が顧客にとっても自社にとってもメリットになるかなど、分析する項目はキリがありません。
しかし、ご紹介してきたTHE MODELの営業モデルを取り入れることで今までに見えなかった状況や現状把握が可能になります。
数値化・可視化することは、今後の営業方法や顧客に対しての満足度を向上することが期待できるのです。
カスタマーサクセスへと繋げるTHE MODELという営業プロセス
THE MODELは既存の営業モデルを改めて見直し、分業化させて専門性を上げることで業務自体の効率化だけでなく、各部門の連携を強化することで顧客満足度の向上を図ります。
やはり、顧客満足度が継続することで売上が安定し自社の利益になるというのはビジネスとしてあるべき姿ではないでしょうか。
昔からそうだったから・・という固定概念に囚われずに、THE MODELのような新しい営業モデルを取り入れてみてください。