LTV向上のためにWebディレクターに求められるスキルとは

Webディレクターとして、さまざまなプロジェクトに関わる中で、「もっと売上に貢献したい」と感じたことはありませんか。そのような気持ちとは裏腹に、目の前の業務に圧倒され、なかなかスキルを身につけられていない場合も多いでしょう。

今回は、Webディレクターとして長期的な視点で売上に貢献したい際に役立つスキルを2つ紹介します。また、売上の概念としてLTVについても紹介しているので、合わせて参考にしてください。


LTV(Life Time Value):長期的な視点で利益を考える

長期的な視点で売上を見ていく際に役立つ、LTVについてまず確認しましょう。LTVとは、顧客が生涯でいくら利益をもたらしてくれるかという考え方です。Life Time Valueの頭文字をとってLTVと呼ばれています。

あなたが今関わっているプロジェクトの中で、サブスクリプションサービスはありますか。継続して課金されるサービスの場合、LTVは契約した期間に応じて決まってきます。また、継続課金ではなかったとしても、バージョンアップなどで再度購入されるケースもあるでしょう。

商品でも同様です。商品を一度購入し、ブランドのファンになってくれる顧客がいれば、新商品が出たタイミングで再び購入してもらえる可能性は高いでしょう。iPhoneの発売日に多くの列ができるように、商品を一度買ったら終わりという場合は意外に少ないものです。

LTVは、サービスや商品の購入頻度をあげたり、単価を上げるなどすると向上していきます。一度の購入だけでなく、その後のことまで考えておくのが大切です。


Webディレクターが身につけるべきこと①:カスタマーサクセス

Webディレクターとして、LTV向上のために身につけておきたいのが「カスタマーサクセス」です。カスタマーサクセスとは、顧客に商品・サービスを使い続けたいと思ってもらうための施策・概念のことです。直訳すれば、顧客の成功という意味です。顧客が「商品・サービスを使ってよかった、成功だ」と思えるよう、企業側が能動的にアプローチしていくことになります。

では、なぜWebディレクターが「カスタマーサクセス」を意識するべきなのでしょうか。顧客との長期的な関係性を築くためには、コンテンツ自体も変化する必要があるからです。顧客がなにか困りごとを抱えているときに、Webサイトを参照する可能性は高いでしょう。サイト上の文言一つで、今後も商品・サービスを利用するかが左右されてしまうこともあります。カスタマーサクセスの視点でプロジェクトをディレクションしていくことで、LTVの向上に貢献することができるのです。

その際は、他部署との連携も必須です。ディレクターが他部署とも横断的にかかわることで、サービス・商品全体のゴールもすり合わせておくとよいでしょう。すり合わせた情報は、適宜メンバーに伝え、疑問点があれば他部署とともに確認します。

プロジェクトが終盤に差し掛かると見通しが立てられるため、ディレクターとしてはひと安心かもしれません。しかし、実際にはプロジェクトが終了し、コンテンツが公開されてからが勝負です。公開したコンテンツが、ゴール達成の手助けとなっているかを確認しましょう。そして、次回以降のプロジェクトに活かします。


Webディレクターが身につけるべきこと②:論理的思考力

LTV向上のためには、論理的思考力のスキルも必要です。コンテンツなどが公開された後、数値などで実績や目標達成度があがってくるでしょう。その際には、論理的に結果を解釈し、次回以降のプロジェクトに活かしていく必要があります。

特にLTVを考える場合、長期的な目線でコンテンツを育てていくことが多いでしょう。サブスクリプションサービスの場合には、長期的に利用してもらわないと利益が出ない場合も多いです。公開後もコンテンツを増やしたり、必要に応じて更新したりすることもあるでしょう。

時間・予算・人員の制約がある中で、最大限に効果を発揮するためには、ディレクターの論理的思考力も大切になります。いきあたりばったりのディレクションになってしまうと、タスクを割り当てられた人が混乱していまいます。全体を俯瞰し、今何が必要なのかを明確にした上でディレクションをしていきましょう。

論理的思考力を鍛えるには、「なぜ」と疑問を掘り下げていく癖をつけておくとよいでしょう。そして、疑問が大きすぎる場合には、なるべく小さなものへと分解していきます。また、疑問が抽象的な場合にはより具体化していきましょう。このような思考を習慣化すると、論理的思考力が鍛えられるはずです。

また、本で学習するのもおすすめです。論理的思考力についての本は、数多く出版されています。実際に中身を見て、自分に合うものを選びましょう。同じ論理的思考力をテーマにした本でも、難易度はさまざまだからです。


LTV向上に向けてWebディレクターとしてできることを考えよう

今回は、LTV向上のためにWebディレクターが身につけるべきスキルを2つ紹介しました。どちらもすぐに身につくスキルではないため、少しずつ学んでいくとよいでしょう。

また、Webディレクターの業務で実践したことは、文章などでアウトプットしておくと次回以降のプロジェクトにも生かせます。WebディレクターとしてLTV向上の手助けができると、仕事の幅も広がるはずです。

ライター
Yuya Suzuki
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