スキルを掛け算してデザイナーとしてのキャリアを発展させよう

デザイナーは、デザインスキルの他にもスキルや知識を身につけることによって、自身の希少価値を高められます。希少価値が高まれば高単価の仕事が獲得可能になるだけでなく「自分にしかできない仕事」という意識が芽生えて、やりがいを感じながら仕事ができます。

キャリアを発展させるためにも、デザインスキルだけでなくその他のスキルも身につけるようにしましょう。ここでは、デザイナーのキャリアアップに有利になるスキルなどについてご紹介します。


複数のスキルを身につけることで希少価値が上がる

デザインスキルを身につけ、活用し、スキルを磨き続けることはデザイナーとしてある意味当たり前のことかもしれません。仕事に必要なスキルを磨き上げる努力は非常に重要です。

しかし、最近では特にデザインスキルしか持たないデザイナーは、現場で重宝されなくなってきました。デザインスキルしか持たない人は、よほど他の人よりも優れたスキルを持つスペシャリストでない限り、「他の人でも代わりはできる」とみなされてしまう可能性があるのです。

自分以外の他に代わりはいない、自分にしかできない仕事をするためにも、デザインスキルの他に複数のスキルを身につける必要があります。キャリアアップさせたいのであればなおさら様々なスキルが求められます。

仕事で希少価値が上がれば上がるほど、キャリアアップも有利になります。デザインスキル以外のスキルを身につけることで、希少価値を高め「あなたにしかできない仕事」ができるようになります。

他の人にはできないような仕事がたくさんできるようになるので、仕事で注目されるようになり、キャリアアップでも有利になれます。


デザイナーのキャリアアップに有利なスキルの例

以下ではデザイナーとしてキャリアアップを狙う際に有利なスキルの例を一部紹介します。

「どんなスキルをこれから身につけようか」と考えている人は参考にしてください。

ディレクション・マネジメント

制作チーム全体をまとめるスキルがあるとデザイナーとしてのキャリアアップを狙う際に有利になります。転職する際にも注目されるスキルセットです。

ディレクションとは制作の指導・管理を行うこと。ディレクションを行う人のことを「ディレクター」と呼びます。映画制作などの現場で耳にする言葉ですが、広告などのデザインの現場でもディレクターは必要な役割です。

マネジメントはディレクションよりも「全体を見て管理する」といったニュアンスが強くなります。実際に制作に関わり、手を動かすといったニュアンスを持つのはディレクションの方です。

日頃の仕事の中で意識することでディレクションスキルは身につけられます。周囲の人をまとめるコミュニケーション能力やリーダーシップもディレクションには必要になるので、普段から意識するようにしましょう。

コーディング

コーディングのスキルがある人は、デザイナーとしても重宝されます。特にwebデザインの現場ではコーディングスキルが必要です。

以下の3つのコーディング言語は身につけておくと有利になる場面が多いでしょう。

  •  HTML5
  •  CSS3
  •  JavaScript

参考書などの本を読んだり、セミナーや教室に通ったりすることでこうしたスキルは身につけられます。

コミュニケーション能力

コミュニケーション能力はどんな仕事でもキャリアアップの上で非常に重要です。デザイナーもコミュニケーション能力を身につけるようにしましょう。

コミュニケーション能力があれば、クライアントからの要望をよりデザインに反映しやすくなります。また、上記のディレクション・マネジメントでもコミュニケーション能力は重要です。

「コミュニケーション能力を身につける」と言っても、誰にでも調子を合わせぺらぺらとしゃべり続けるという意味ではありません。相手が何を考えているのかを考えるのと同時に、自分の思いを伝えることがコミュニケーションの上では重要です。

そのため人と話すのが苦手な人や、無口な人でもコミュニケーション能力を身につけることはできます。

コミュニケーション能力は日頃の意識的な働きかけで身につけることができます。必要に応じて積極的に周囲とコミュニケーションをとるようにしましょう。

コミュニケーションに関する書籍などもたくさん出版されています。こうした本を読むことでスキルを身につけられます。セミナーなどに参加するのもおすすめです。


スキルを掛け算した例

以下にはデザインスキルとその他のスキルを掛け算した例について紹介します。

デザイン×マーケティングスキル

マーケティングスキルがある人がデザインを手がけると、よりユーザーにとって使いやすく親しみやすいデザインのものを作ることができます。ユーザーの心理を理解したデザインができるので、企業などでも重宝される存在です。

デザイン×シェアハウス

「シェアハウスに住んでいるデザイナー」というだけで自分だけのキャラクターを確立することができます。さまざまな背景を持った人と交流するなかで培ってきたセンスを活かしながら仕事ができます。

デザイン×コミュニケーション能力

コミュニケーション能力があるデザイナーは、幅広い活躍の場があります。チームのマネジメントやスケジュール管理などを任されることもある組み合わせです。


希少価値を高めると、「あなたにお願いしたい」と言ってもらえる

デザインスキル以外にも複数のスキルを身につけることで「あなたにこの仕事をお願いしたい」と言ってもらえる機会が増えます。

仕事でこのような扱いを受けると、やりがいも感じられます。充実感を覚えながら仕事ができるので、生活全体の幸福度も上がります。

楽しみながら仕事を続けるためにも、複数のスキルを身につけてあなた自身の希少価値を高める努力をしましょう。


一見遠回りに感じられることも後々役に立つ

複数のスキルを身につけることは、一見キャリアアップの上で遠回りに見えるかもしれません。

「わざわざそんな手間をかけたくない」

そう思ってしまうのも仕方のないことです。

しかし鋭い感性が求められるデザイナーの仕事では、一見遠回りに見えるようなことでも後々役に立つということはたくさんあります。

上記で紹介したスキルだけではありません。一見デザインとは関係のなさそうなスキルや経験でも、数年後に思わぬ形で仕事に活かされることはあります。

また、そうしたスキルを身につけていくことで感性が衰えるのを予防することもできます。

スキルを身につけてから活かされるまでにかなりの時間がかかることも珍しくありません。けれどもどんなスキルも経験も、必ずどこかで役立ちます。

「デザイナーとしてキャリアアップする上で無駄なスキル・経験はない」

と、考えることがキャリアアップを有利にしてくれます。


キャリアアップのために複数のスキルを身につけよう

デザイナーとしてキャリアアップするには、デザインスキル以外にも複数のスキルが求められます。いくつかのスキルを掛け合わせることで、あなた自身の希少価値を高め、キャリアアップが有利になります。

敢えてデザインスキルのみにこだわるのではなく、幅広いスキルを身につけるよう努力しましょう。

ライター
鈴木 詩織
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