「THE MODEL」というカスタマーサクセスへと繋げる営業モデルを提唱したSalesforceは一体どういった企業なのでしょうか。
カスタマーサクセスを重要とする「THE MODEL」を提唱したことはなぜ革新的で、この営業モデルを導入した企業は、仕事の面でどのような効果を得られたのでしょうか。
実際の導入事例もご紹介しつつ、Salesforceという企業がどのようにカスタマーサクセスを世に広めていき、企業に導入されていったのかなど、革新的と言われる理由にも触れてご紹介します。
カスタマーサクセスを広めたSalesforceとは
「THE MODEL」というカスタマーサクセスが重要なビジネスモデルを提唱しているSalesforce。この営業モデルは革新的と言われており、数々の企業が導入しているとされています。
実際にSalesforceの企業HPを見てみても、私たちが良く知っている企業が導入しているというレポートを見ることができます。こうした事例を見るに、「業務の効率化」という点とTHE MODELで提唱するカスタマーサクセスを目標とする営業プロセスがいかに求められているモデルであるかがわかります。
では、Salesforceという企業はどういった企業なのでしょうか。簡単にご紹介します。
著しい企業成長を支える「平等」の思想
2017年、アメリカのフォーブス「世界で最も革新的な企業」100社あるランキングの中で1位になった経験を持ちます。CRMソリューションである「Salesforce」をはじめ多岐にわたる製品により、クライアント企業の課題解決を行う企業です。
創業は1999年。今ではグローバルカンパニーの1つであり、僅か7年という短さで約5億ドルの売上を達成したという成長著しい企業です。
この企業の特徴は、何といっても「部門間の隔たりはない」という点ではないでしょうか。THE MODELでも提唱するように、最終目的であるカスタマーサクセスに向かうプロセスで必要とされるのは、連携と協調です。1つの最終目標に向かって、それぞれが動くのではなく部門ごとに専門性を高めその専門性を部門間で共有し、そしてカスタマーサクセスへと進めていきます。
一般的な外資系の企業では、個人の能力・個人の成果を評価されがちですが、Salesforceは「互いを支え合い、協力し成功へと進めていく」という特徴があります。Salesforceの企業HPにはこんな言葉が掲載されています。
“あらゆる人が平等な社会をめざして”
参照:平等(イクオリティ)- Salesforceの取り組み | セールスフォース・ドットコム
“当社は、従業員が互いに協力し合い、疑問を提示し、耳を傾け、Ally(アライ)としてマイノリティの人たちに寄り添い、声をあげることを奨励しています。”
この文章から見て取れるように、多様性を尊重し誰もが”平等”であることを志向しています。そして、この企業のユニークなところは、「1%を社会に還元する」という考えから全世界の社員に7日間のボランティア休暇が与えられるといいます。これも、グローバルカンパニーらしい特徴ではないでしょうか。
Salesforceの特徴
Salesforceの特徴として、自らの責任を果たせば自由な働き方ができるというのも挙げられます。
ワーク・フロム・ホーム
週に2回の在宅勤務ができる制度で、当日でも申請が可能な制度です。
これは今の社会情勢に合わせて作られた制度ではなく、コロナ以前から実施しているもの。グローバルカンパニーである特徴の1つで、日本よりも海外ではこうしたリモートワークは一般的です。
フレックス制度
所定労働時間以上であれば、フレックス制度の利用が可能です。
フレックス制度は、日本の企業でも数多く取り入れられている制度で、Salesforceも同じく、従業員は自由にフレックス制度を利用できます。
白浜サテライトオフィス
地方創生プログラムとして、和歌山県の白浜で仕事ができる制度です。
数カ月ごとにメンバーを入れ替え、東京にいるときと同じように仕事をします。ワークライフバランスの充実や、生産性の向上などを目的に実施しています。
働く側としては、働く環境というのはとても重要です。特にワークライフバランスは、特に順調に回すのは難しい。そのためこうした取り組みがされているのは、グローバルカンパニーのゆえんたるところだと言えます。
カスタマーサクセスは「仕事」に対し何が革新的だったのか
Salesforceが打ち出したTHE MODELは、革新的と言われています。「世界で最も革新的な企業」としても紹介されている、Salesforceは一体どこが革新的と言われているのでしょうか。
同社が支持されている理由として、提供するSalesforceがすべてクラウド上にあるという点です。今現在では、良く知られるようになったクラウドですがSalesforceは創業時からクラウドオンリーで顧客にサービスを提供してきました。
クラウド上にあることで、同一のデータベースの共有が可能になりカスタマイズも自由にできます。この利点は、顧客側からしても利便性は高く同社としても迅速な対応が可能できるのです。
このように、Salesforceが革新的と言われる理由は、導入後の顧客に成果を感じてもらう、カスタマーサクセスに強いこだわりを持つというところにあるのではないでしょうか。顧客の成功は、Salesforceの成功であると考えているのです。
THE MODELのような営業モデルのように、Salesforceが提供するものは全てカスタマーサクセスにこだわりを持っています。
Salesforce導入企業の成功事例
Salesforceの公式HPには、数々の名の知れた企業がSalesforceを導入しているのが見て取れます。その見出しには、「効率化」「ビジネスを変革」「成長を実現」「迅速化を実現」など、強いワードが並んでいます。
実際に導入事例を見ていきながら、成功したポイントを挙げてみます。
YONAYONA ALE
多様な顧客情報の一元化にCRMを導入
自社独自の繋がりを育て、ロイヤルティの高い顧客基盤を築いたものの顧客情報が各部門に散らばっていたという課題があったそうです。
そこでSalesforceの提供するCRMを導入することを決断し、今では業務の効率化が図れ迅速な対応と対応品質の向上、維持が可能になりました。
freee株式会社
一気通貫な顧客体験
国内におけるクラウド会計や人事労務ソフトの法人シェアはとても高い同社もSalesforceが提供するCRMを導入した企業の一つです。
Salesforceの特徴であるクラウド管理という利点を利用することで一気通貫なカスタマージャーニーを把握することに成功しました。
RIZAP GROUP
Salesforceでお客様に寄り添う
Salesforceを利用し顧客情報を一元管理することを決断し導入しました。そうすることで課題であった部署間での情報共有と最新情報を基に顧客へとサービス還元するという一連の流れが迅速化することに成功したということです。
事例を3つご紹介しました。これ以外にも、名が知れた企業の導入事例が数多く掲載されているSalesforceのHPは読み応えが十分な雑誌のようです。
一貫して共通しているのは、やはり仕事に対する「効率化」「迅速化」、そしてそれがカスタマーサクセスへと繋がっているというところではないでしょうか。
カスタマーサクセスに繋げる仕事
どの企業でも、顧客との関係は良好であることに越したことはありません。しかし、その顧客の満足度や継続というのは簡単なことではないでしょう。
自社の製品の良さを知っていても、顧客自身がいかに自社の製品を好きでいてくれているのか、どれだけ利点があると思ってくれているのかが重要になってくるはずです。
その点をクリアすれば、それはカスタマーサクセスという最終目的を達成していると言えるのではないでしょうか。
しかし、そこまで達成するには数々の困難や課題がある企業が多い中で、Salesforceが打ち出すCRMやクラウド一括管理は各企業に大きな利点をもたらしており、革新的な企業といわれるのも理解できます。
Salesforceがこの先も、革新的なことを成し遂げていく姿が楽しみでなりません。