Webデザイナーの経験を生かし動画クリエイターになった体験談

昨今、スマートフォンの影響が大きく、動画制作の需要が大幅に伸びています。皆さまも日々を生活するなかで、動画が目に入らない日はないといえるのではないのでしょうか。

この記事では、Webデザイナー兼動画クリエイターとして、活動を始めたきっかけと大変だったことなどをお伝えできればと考えています。

Webデザイナーから動画制作者を目指した理由

私はもともと、Webデザイナーとして活動をしていました。Webデザイナーのキャリアを選んだ理由は、前職での販売事業の責任者の経験を活かして、販売サイトのデザインの仕事を行おうと考えたからです。

Webデザインの技術自体は独学で習得したため、最初はなかなか大変なことが多かったですが、なんとか歯を食いしばってさまざまな案件に携わってきました。次第に案件への対応の仕方に慣れてきて、顧客の要望や求めていることをより深く聞くことができるようになりました。

そんななかで、あるお世話になっている企業から「動画制作もできないか?」と相談を持ちかけられました。その企業は、群馬県にある小さな会社。パソコンに慣れている人がほとんどいなく、なんとかエクセルを使える事務の方が一人いらっしゃるだけでした。

私自身もWebデザイナーとしての経験が少ないなかでその企業にお世話になることが多く、いつか恩返しをしたいと考えていました。ただ、私は動画制作を全くしたことがなく、難しそうで、できれば関わりたくないジャンルでした。担当者の方には、納期はまだ先だから検討してほしいとおっしゃっていただきました。

熱心にお願いしていただき、内心はとても不安でしたが、どうにかしますと案件を持ち帰ることにしました。

これが動画制作への一歩になりました。

動画クリエイターを目指すときの壁とWebデザイナーでよかったこと

私は、動画制作を1から勉強しようと考え、動画制作の勉強を始めました。ただ、動画制作を書籍で勉強するのは分かりにくく、理解するのが難しいと感じることもしばしばありました。

そこで、YouTuberが普段どのように動画制作をしているのかを調べました。すると、多くのYouTuberの方々が制作の方法を動画で紹介していたので、すんなりとイメージがわきました。

イメージがわいたところで、実際に編集ソフトに触れてみることにしました。私が選んだソフトは、Webデザイナーの方であれば一度は触れるであろう、Adobe社がリリースしている、Adobe Premier Pro。このソフトは、プロの動画制作でも実際に使われているソフトで、編集機能が充実しています。ここで、私がWebデザイナーをしていて良かったことを多く感じました。

一つ目は、Adobe Premier Proの操作。Webデザイナーの多くが使っているAdobe Illustratorと同じ、Adobe社がリリースしているということで、初めての利用でも操作が比較的簡単に感じました。

二つ目は、デザインスキルを生かせること。Webデザイナーとして、日々デザインをしているため、その技術を動画のレイアウトや演出などに転用することができます。このとき、うまくいけば他の動画クリエイターとデザインの面で差をつけることができるのではないのかと感じました。

私は、日々の業務の合間に動画編集の仕方をどうにか習得することに励みました。ときには、ノートパソコンが熱くなり過ぎてフリーズしてしまったり、急にデータが消えてしまったりと、想定外のこともたくさん起きました。

ただ、Webデザインを覚えたときもこんな感じだったなと、独立当時を思い出すいい機会だった気がします。

動画制作を勉強してから、1ヶ月。なんとか依頼していただいた動画を完成させました。

Webデザイナー兼動画クリエイターになって変わったこと

私は動画制作のスキルを生かそうと、今までWebデザインでお世話になった企業に、動画制作の提案に回ることにしました。すると実際に動画制作を行おうと考えている企業が多いことがわかりました。

例えば、新卒採用での企業紹介動画。今までは、パンフレット中心に企業紹介をしていることがほとんどでしたが、動画を見慣れている若い世代には動画の方が刺さりやすいと考えている企業もあります。多くの業界で、サービスの紹介や、ネットでの企業広告でも動画広告を積極的に使っていこうという空気があり、動画制作の需要は今後も大きく伸びていくと考えられます。

現在は、Webデザインと動画制作の双方の営業を同時に行えるため、売上の向上につながり、顧客の満足度の向上にもつなげることができました。そしてまた、私自身の表現の範囲も広がったと感じました。

今までは、静止画中心のWebデザインでしたが、積極的にサイトに動きを入れていくように変わってきています。需要がこれからも増えていくこと。売上の向上。顧客の満足度の向上。そして、Webデザインへのよい影響があったこと。これだけで、動画制作を始めてよかったと、とても強く感じます。

動画クリエイター、悪くないですよ

今まで、動画制作はとても難しいものではないのかと感じていました。音と映像に合わせて動画を作成するのはWebデザインにないことですし、とても複雑に見えていました。

ただ、それはどの仕事も同じではないのか、と今になれば思います。私自身のことですが、最初にWebデザインの勉強をしたときも、なにもわからないなか、ひとりでコツコツと本やネットで調べて勉強をしていました。ときには、無理だと投げ出したいこともあったし、こんなものではお客様が納得してくれないのではないのかと、自分の制作物を卑下したこともたくさんあります。

ところが最後には、どんなときも一生懸命あらゆる手を打ち、解決していくことができていました。そして、その仕事に対し喜んでいただけるお客様が、そこにはいらっしゃいました。

日々の仕事のなかで、人にもっと喜んでもらいたい、もっと届けたいと思っている人にはおすすめです。

動画クリエイター、悪くないですよ。

ライター
川名真矢
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