サブスクは優秀なビジネスモデル!今後の需要も見込めるストック型モデルとは?

顧客目線でもコスパの良いサブスク。サブスクリプションの略称サブスクは、定額制のサービス形態で顧客のニーズに合わせた長期的な関係を維持することが特徴です。

新しいサービスの開発や自社商品にサブスクを取り入れるか、悩まれている方も多いと思います。

サブスクの国内市場規模は5,627億3,600万円(2018年)。今後も市場規模は拡大すると予測されており、モノを消費する時代から定額利用やシェアする時代への変化と共にサブスクの需要はますます高まるでしょう。

本記事ではサブスクをビジネスモデルの観点から解説します。継続的に高い収益が見込める優秀なビジネスモデルを取り入れていきましょう。


サブスクから考えるビジネスモデル「ストック型・フロー型」

サブスクは製品やサービスを一定期間利用できる権利を顧客に与えるサービスです。顧客は費用を抑えて最新のサービスを享受できるコスパの良い利用ができて、なおかつ自身が知らないモノに出会える好奇心も刺激します。提供側は顧客のニーズを捉えれば、継続的な売上として期待ができます。

顧客から見たサブスクのメリット・デメリットは「サブスクとは?顧客満足度を重視する定額制サービスを使うメリットとデメリット」の記事で詳しく解説しています。


ストック型のビジネスモデル

サブスクはストック型のビジネスモデルです。ストック型とは顧客が継続的に課金する仕組みを作って収益をあげるビジネス。他の例ではスポーツジムの料金、有料メルマガ、ウォーターサーバーの料金などがあり、定期課金とも呼ばれます。

最初の顧客集めには苦労しますが、積み上げていくと毎月の収益予測が立てやすく、安定しやすいビジネスモデルです。顧客のニーズを理解して市場の占有率が上がれば、シェアを確保しやすい面もあります。

営業活動に割くリソースはフロー型に比べて少なくて済みます。全く不要なわけではありませんが、初期のタイミングで顧客を獲得できればある程度収益が確保できるからです。

フロー型のビジネスモデル

一方で製品ごとの販売や買い切りのサービスをフロー型のビジネスモデルと呼びます。従来のあらゆる製品やサービスはフロー型です。顧客が課金するタイミングは基本的に1度のみで、同じ顧客から収益を上げるならば再度リピートの課金をしてもらわなくてはいけません。

ある程度の収益予測は立てられても増減の幅は大きく、安定していないビジネスモデルです。基本的なビジネスモデルであることから誰もが思いつきやすく、低価格でハイクオリティなサービスを提供する過当競争になります。さらに低価格のイメージがついてしまうと、抜け出すことは容易ではありません。

しかし最初から大きな収益を短期間で上げられるメリットも。ビジネスを始めるときにはフロー型の課金ポイントで立ち上げ、ある程度ノウハウや市場が理解できたらストック型に移行する方法もあります。

サブスクと個別販売のストック型とフロー型の両軸でサービスを展開できるとさらに安定です。サブスクの導入を検討している場合は、課金のタイミングによるビジネスモデルにも注目しましょう。


サブスクはビジネスモデル上の4つのメリットがある

フロー型よりも課金のタイミングが多く、安定的に収益を確保できるストック型のビジネスモデルのサブスク。

ビジネスモデルの観点からサブスクの4つのメリットを見ていきましょう。

定額の利益で計画が立てやすくなる

ストック型の特徴である「継続的な収益を見込める」ところがサブスクの最大のメリットです。顧客が定期的、定額制で利用したくなるようなサービスを開発して、課金のタイミングを増やします。つまりは一人の顧客から毎月決まった金額が課金されるため、継続的に収益を計算できるのです。

仕組み化するためにはサービスの事業は必然的に大きくなり、安定収益が得られるまで時間は掛かりますが、サブスクは優秀なビジネスモデルです。なにより毎月毎月予測を立てて、予測を達成するために数字を追い続けることは精神衛生上良くありません。収益の計画ができると、計画的な生産や投資の目処が立ち、経営しやすくなります。

経営の計画が立てやすくなると、サービス自体の改善を手掛ける余裕が生まれます。そのほかの事業を拡大したり、さらに新しいサブスクを導入したりと経営全体に良い影響を及ぼします。

顧客と直接繋がってデータを集計できる

サブスクのサービスは、顧客のデータを細かく集計できる特徴があります。最新の利用状況や人気のジャンル、解約の理由アンケートなどから顧客から直接繋がってフィードバックをもらえます。

個別販売によるフロー型の場合、提供側は売った時点で基本的に顧客との関係性は終わります。修理やクレームなどはありますが、「顧客が製品をどのように使っているのか。」「買ってすぐに捨ててしまったのか。」など、細かい利用状況はわかりません。顧客からしても不満はあっても、とりあえず使い続けてしまい、乗り換える商品ができたときに、製品や提供先に対してマイナスな感情を持ってしまいかねません。

一方でサブスクは登録して課金まで顧客が進んでも、良いサービスを提供できなければ解約されて収益はストップします。提供側は顧客と繋がって得られたデータを使って改善を続けることで、顧客満足度を高めて定期的な収益を得られます。顧客のことを考えるほど、ブラッシュアップされる仕組みがサブスクです。

利用開始の壁が低い

サブスクは利用開始にいたるまでの時間が短く、顧客はサブスクを導入しやすい特徴があります。定額の課金により初期導入のコストが下がることで、値段によって購入を諦めていた従来のターゲット以外の顧客もターゲットに含まれることとなり、利用者が増えていきます。

例えば数万円の買い切り型ソフトウェアの購入を渋っていた顧客が、月額数百円のサブスクを提供したら登録にいたる可能性があります。その顧客が継続的に使えば買い切り型の値段よりも総額は高くなる場合も。利用者状況の貴重なデータとしても有効です。結果的に個別購入よりもサブスクの方が収益を上げる場合もあります。

最新版の提供で事業展開が早くなる

顧客の購入後にフォローしにくいフロー型の個別購入では、最新版を提供するには顧客に再度購入してもうらう必要があり、事業を展開していくスピードはなかなか上がりません。しかしサブスクでは利用状況のデータを活かしながら、常にフィードバックや修正が反映された最新版の状態で提供できます。

変化していく顧客のニーズに対して、事業の方向性を修正するチャンスが多いところはメリットです。実際に顧客のニーズは所有から利用へと変化しています。実際に顧客に使ってもらいながら、素早くビジネスを展開できるのです。


高まるサブスクの需要。あらゆるサービスが対象になる

日々新しいサブスクが誕生しており、日常生活のあらゆるシーンに溶け込んでいます。マクロミルのサブスクリプションに関する調査(2019年)では、サブスクの認知率は27%ですが、利用経験率は46%と認知率を上回っています。つまりはサブスクという言葉を知らなくても使ってしまうほど、サブスクは広い対象の顧客に使われているのです。

既に動画や音楽といったデータで管理できて、デバイスや場所に左右されないサービスにはサブスクが溢れています。特にオンラインで完結できるサービスに広がっている様子です。

一方で車やクリーニング、コーヒーのサブスクなど、従来では考えられなかった対象にまでサブスクが生まれています。動画や音楽は嗜好品でなくても困りませんが、飲食や衣料品といったカテゴリーは誰でも毎日必要になるものです。これらの日常生活に必要な「衣食住」にはサブスクを絡めると、様々な顧客をターゲットとできそうです。

「自社の事業にはサブスクは向いていない」と考えるのではなく、アイデア次第でサブスクのビジネスモデルに昇華させることも可能なのです。ビジネスの観点だけではなく、顧客の生活をより快適にしていくと考えると、サブスク開発後も顧客満足度を高めて継続的な収益を生むことに繋がります。


優秀なビジネスモデルのサブスクは継続的な収益になる

ストック型のサブスクはビジネスモデルとして優秀で、顧客側と提供側の双方にメリットがあります。顧客からのフィードバックを取り入れて改善を行い、顧客満足度を高めれば、より良いサービスへと進化していきます。

継続的な種益を得たい提供側と自身に合ったサービスを受けたい顧客側は、お互いに良い循環に入るのです。サブスクはデジタルリテラシーが高い顧客向けのデジタルサービス向けてのビジネスモデルではありません。顧客のニーズに寄り添えば、新たなカテゴリーのサブスクを開発することも可能です。

大切なことは顧客に寄り添った改善です。サブスクを展開していけば、個別購入よりも継続的に高い収益が見込めます。今後サブスクの導入も検討していきましょう。

ライター
蓮池ヒロ