【体験談】クリエイターの副業を未経験・大企業会社員が始めました

ここ最近、自分らしく生き生きと働くことに注目が集まっています。そのような時代の流れの中で、筆者は小さいころから興味のあったデザイナーになることを実現するために自分なりに活動してきました。今回は筆者が未経験から副業でクリエイターになった体験談を紹介します。


クリエイターとして副業を始めたきっかけ

私は新卒から7年間金融機関に勤めていました。しかし仕事内容が好きになれず、悩んでいました。そんな時期に友人に声をかけてもらったことがきっかけです。

友人からはクラウドソーシングでの時間や場所を問わない働き方を教えてもらい、こんな働き方もあるんだと知りました。クラウドソーシングのサイトに掲載されている仕事を見てみると「ロゴデザイン」「イラストの作成」など、デザインの仕事が沢山載っていて、企業に所属しなくても好きな仕事や単発で挑戦できる仕事があることを知りました。

しかしクラウドソーシングで自分にできそうなデザイン系の仕事に応募してみたものの、未経験ということもありなかなか採用されませんでした。

それでもデザインの仕事をやってみたい、未経験だけど仕事を獲得できるレベルのスキルを身につけたいと思い、YouTubeやAdobe公式サイトの動画などでスキルを調べはじめました。

そんなときに幼なじみの友人がたまたま雑誌の広告を見て、「こんなデザイン学校があるよ」とスクリーンショットを送ってくれました。学校に通うことにとても興味をもつと同時に、小学生のころから「何かを作ること、デザインすること」が好きだった私の背中を押してもらったように思いました。

これを契機に自分では封印して忘れていた気持ちを取り戻し、働きながらデザイン学校に通い、Adobeのソフトウェア(Illustrator、Photoshop、Indesign)のスキルを基本から身に付けました。

クラウドソーシングでは、一定の基準を達成するとランクが上がっていく仕組みです。ランクが高いほど仕事を獲得しやすくなると知っていたので、学校に通っている間もデザイン以外の仕事(ライティングやモニターなど)で実績を積みました。

デザインの仕事に関しては学校を卒業してから半年ほどで、クラウドソーシングと、スキル販売のサイトを通して仕事(ロゴデザイン、名刺デザイン)を受けるようになりました。


クリエイター副業のメリット・デメリット

副業のメリットは、3点あります。

1つめはローリスクで好きな仕事ができることです。

このローリスクというのは収入に関してです。本業で安定した収入があれば気負わず仕事に挑戦することができます。とくに副業は単発で請け負ったり、業務委託で請け負ったり、プロジェクト単位で仕事をしたりすることも多いと思うので、どうしても波があることが多いです。しかし本業があるので仕事がない時期も金銭的な打撃がありません。

2つめは自分次第でどんどん収入UPできることです。

会社員が給料UPさせるには、勤続年数を重ねたり、役職が上がったり、業務量の多い時期に残業代で稼いだりと、どうしても自分の意志だけで収入UPすることが難しいです。なかには実力主義な業界もあるかと思いますが、その場合も収入UPには誰かからの采配を受ける必要があります。

これに対して副業は、自分で営業をかけて自分で仕事を獲得し、仕事をたくさん請け負えば請け負うほど収入が上がっていきます。スキルをあげれば単価の高い仕事を獲得できるようになりますし、時間あたりの単価もあげられます。収入UPの可能性が無限にあることが副業のメリットです。

3つめは主体的に仕事に取り組めることです。

会社員として働く場合、多くの場合は会社の指針や指示に従って仕事が割り振られるため、好きな仕事ができる可能性は低いです。上司から与えられた仕事をこなすというイメージです。また、とくに大企業ですと、仕事が細分化され、組織の歯車として働いている感覚しか持てず、やりがいを感じにくい仕組みの中で働かなければなりません。

副業であれば自分の興味のある分野のみに応募できますし、たとえば名刺のデザインの場合、ロゴ作成から名刺文字のレイアウト、顧客との納期や金額の交渉などすべてを自分1人で行うので、裁量がとても大きいです。もちろん会社の看板はなく「自分次第」なので責任は重いです。しかしその分、顧客からの評価もダイレクトに伝わり、やりがいは大きいと感じています。

一方、副業のデメリットはワークライフバランスが保てなくなる時期があることです。

デザインの仕事は好きな仕事とはいえ、突発的な場合も多く、本業の繁忙期と重なることもあります。副業とはいえ締め切りもありますし、クライアントからの要求も高度で細かいと仕事が思うように進まないこともあります。

本業が9~18時とすると、その前後でまとまった時間を確保しなければならないので、本業と合わせると労働時間が長くなる日もあります。締め切りによっては土日に一日中作業をすることもあり、そのような時期は休息時間がありません。好きな仕事とは言え、締め切りに追われ睡眠時間や休息時間がなくなると辛くなってしまうこともあります。

むやみにデザイン案件をひき受けると大変になることがわかってはいるものの、仕事を頂けたことが嬉しくて引き受けてしまうこともしばしば…。

副業で仕事を受ける際は本業とのバランスを考えながら仕事を請け負うことがとても大切です。


副業クリエイターのやりがい

好きな仕事でお客様から感謝された時は非常にやりがいを感じます。

「またお願いしたいです」「素敵なデザインで嬉しい」といった言葉をいただくことも多く、好きなことで世の中に役だったのかと思うとモチベーションが非常に上がります。会社のネームバリューを利用せずとも自分の評価、看板が上がって行くことを実感できます。

会社に頼らず稼げるようになることも自信につながりやりがいを感じます。

本業では出世や残業を増やすことでしか収入UPが見込めませんが、自分の頑張り次第で沢山仕事を獲得し収入UPにつながるのもやりがいがあります。


副業クリエイターの大変さ

大変さは、時間に制約があるため、短時間で顧客が満足するクオリティに仕上げなければならない点です。

ロゴデザインは名刺のデザインは、大体1週間程度で納品しています。そもそも、いつ仕事の依頼が来るのか読めないため、本業の繁忙期と重なることもあります。重なってしまうと、締め切りと時間に追われるばかりで、自分が納得できるクオリティに達しないまま顧客に完成品として納品することもあります。顧客はそれでも満足していただけることが多いのですが、自分としてはモヤモヤが残ってしまうことも。

「もっと時間があればクオリティを追求できるのに!」と思いながら納品する時が辛いところです。

短時間で高いクオリティを提供する技術については、沢山の仕事を受けて実績と経験を積むことが大切ですが、それが思うようにできないこともあります。

少しずつ成長できているとは思うのですが、毎回同じような繰り返しに感じてしまいます。ここが副業の大変なところです。


好きなことを副業にして続けていくコツ

クリエイターを続けるコツは、無理しないこと・気持ちの割り切りです。

副業は時間の制約がある中での作業になるので、業務に追われて疲れてしまうこともあります。本業とのバランスを見極めて無理のない範囲で仕事を請け負いましょう。

コツは「平日は2時間程度、土日のどちらか片方は完全に休めるくらいの作業量」です。個人差はあるかと思いますが、私の場合はこれを超えてしまうと本業が少し忙しくなるだけでキャパオーバーになってしまうことが多かったです。そこで仕事を受ける際は自分のリソースに気をつけていました。

デザイナーとして副業される方は、自分なりの基準を設けて仕事を受けるかどうかの判断をしましょう。

時間とクオリティとの戦いになりますが、乗り越えるコツは「お客様が満足いただける状態に仕上げればOK」と割り切ることです。お客様が満足いただけるように作品のクオリティはもちろん追求しますが、それ以上時間をかけて自分が納得できる水準まで作業を続けたり、副業のことをあれこれ悩んだり考え込んだりせず、あくまで趣味の延長と思って割り切っています。

未経験でデザイナーとして副業をされる方は、ベストを尽くしつつも無理なく、割り切って仕事をしていきましょう。


未経験からでも副業クリエイターを目指せます!

私の体験談をご紹介しました。副業未経験の方は、まずはクラウドソーシングサイトやスキル販売のサイトを見てみて自分は何ができそうか、どんな仕事に挑戦してみたいかを考え、仕事として請け負えるレベルまでスキルを身につけましょう。スキルを身につけるために時間とお金に余裕があれば学校に通うのもよいですし、YouTubeや参考書などで自分のペースを大切に独学で学ぶことも可能です。

仕事が獲得できるようになったら、本業との時間のバランスが一番大切になるかと思います。自分なりの仕事の引き受け基準を設けて、無理なく楽しめる範囲で業務に挑みましょう。

本業とはまた違った世界が見られるので、ぜひ副業で好きなことや挑戦してみたかったことを仕事にしてみてはいかがでしょうか。

ライター
danbo
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