R40クリエイターにおすすめのハイキャリアとは?

R40世代のクリエイターの皆さんといえば、ある程度の社会経験や実績がある方が多いと思います。中には、クリエイターとしてハイキャリアを目指してみたいというR40世代の方も少ないくないでしょう。

クリエイターと一言にいっても、様々な職業があります。Webデザイナー・エンジニア・ディレクターなど種類も多いですが、傾向としては1つに絞らずさまざまな職業を掛け持ちしてクリエイターと名乗っている方も多いようです。

今回は、そんなクリエイターのハイキャリアには何があるのか、そしてハイキャリアに到達するにはどうすればよいのかをご紹介します。


クリエイターが目指すハイキャリアの種類

クリエイターが目指すハイキャリアとはどんな種類があるのでしょうか。自分自身がクリエイターではない場合、想像がつきにくいかもしれません。そもそも、クリエイターにハイキャリアという選択肢が存在していることも知らない場合もあると思います。

そんなクリエイターのハイキャリアを、簡単に解説も含めてご紹介していきます。

CMO(Chief Marketing Officer/チーフマーケティングオフィサー)

日本語では、最高マーケティング責任者と訳します。CMOはCEO(Chief Executive Officer/最高経営責任者)やCFP(Chief Financial Officer/最高財務責任者)と並ぶ管理職系の職種で、主にマーケティング戦略を企画し、実際に実行する責任者です。

現代はインターネットの普及により、顧客の購買行動や生活様式が大きく変わったことで多様化が進んでいます。企業側も、製品の提供だけではなく顧客に対し幅広いサービスの提供をする機会が増えました。

こうした顧客に対する新たなアプローチを、マーケティング戦略として実行することを担う責任者がCMOなのです。部署の垣根を超え、企業としてマーケティングを担う役割としてこのポストが設置されるようになってきています。

CDO(Chief Digital Officer/チーフデジタルオフィサー)

日本語では、最高デジタル責任者と訳します。欧米では6~7年ほど前から導入されたポストであり、CDOは組織のデジタル変革を経営目線で推進する役割を担います。

デジタルと付くからといって、クリエイティブ関連の企業だけがこのポストを設置しているわけではありません。一般企業・行政・公共機関も含めた幅広い企業に設置されており、世界的には一般的なポストです。

一方、国内ではCDOというポストを設置している企業は少ない傾向にあります。ところが2018年に入ると、続々とCDOに任命された人が増え始めました。その理由として、各企業でデジタル変革の必要性が重要視されてきたことが挙げられます。

CDOは、データを利用したさまざまな企画の推進や生産性の向上を担う責任者です。それだけではなく、デジタル技術を駆使した新規事業の開始や顧客のサポートなども含まれます。

CIO(Chief Information Officer/チーフインフォメーションオフィサー)

日本語では、最高情報責任者と訳します。CIOは主に情報を取り扱うエキスパートです。企業の情報処理技術向上やデジタル技術で得た情報をどう活かしていくかを問われるポストです。

昨今のデジタル化が進む現代では、数多くの情報が飛び交っています。正しい情報から間違った情報まで飛び交う情報社会で、正しい情報を正確にすくい上げ収集し活用する責任者です。

CIOは、情報のマネジメントを担います。マネジメントは創出だけではなくリスクもマネジメントも担うので、セキュリティ対策のエキスパートでもあります。情報流出やサイバー攻撃など予見し対策を講じることも必要な役割です。

CTO(Chief Technical / Technology Officer/チーフテニカル or テクノロジーオフィサー)

日本語訳では、最高技術責任者と訳し、開発の最高責任者にあたります。国内だと、技術部長・開発部長・開発室長などに相当する役職で技術的な方向性や研究を監督する役割を担う責任者です。

このポストはIT関連企業を中心に設置されている傾向にあるようです。技術開発だけではなく、戦略の立案やシステムの構築などを担うCIOを兼任するところも増えてきています。

CTOは技術・開発を担うポストで、製造業だけでなく一般の企業の中でとても重要です。業務改善や新規事業を始める際に、円滑に進むためには技術を要する場合もあるはずですので、そういった技術を検討し実現に向けて開発するという重要な役割を担います。

企業を技術で支えているポストがCTOなのです。

CXO(Chief Experience Officer/チーフエクスペリエンスオフィサー)

日本語訳では、体験の最高責任者と訳します。体験サービスや演出設計を担うポストで、ユーザーの体験を設計し向上させていく役割があります。

体験を設計するとは一体どういうことかというと、ユーザーに「●●が良さそうだな」「よく見かけるな」「体験してみたいな」と思ってもらうことから始まります。そうしたユーザーのエクスペリエンスを最良のものに組み立てていくのです。

ユーザー体験は製品・サービスを購入してもらって終わりではありません。その後、インターネットなどで情報を拡散してもらうための工夫も立案し、そこから改善を入れてさらなるユーザーエクスペリエンスのデザインに活かしていくのです。知った瞬間から体験まで全てがユーザーエクスペリエンスの範囲であり、それを担っているのがCXOというポストです。


IT業界で注目を集めているエバンジェリストとは?

近年、エバンジェリストという注目すべき新職種がIT業界をにぎわせています。一体どういう職種のことを言い、何を行う職種なのでしょうか。

エバンジェリストは英語でEvangelist(伝道師)と表記します。1984年のアップル社で、パソコンの自宅仕様の必要性を説明したり、競合他社との優位性を説明したりする必要がありました。そこで、出来たポストというのがテクニカルエバンジェリストだったのです。

新しい製品の導入を大勢の人に勧める活動の専門家として担わせたのが始まりと言われています。その後もマイクロソフト社も続いてエバンジェリストのポストを設置し始めたことをきっかけに、エバンジェリストというポストが注目されていきました。

エバンジェリストの必要性

IT業界は年々進化しています。進化の早さについていけない企業は、どうしても遅れを取ってしまい、ビジネスチャンスを逃してしまう可能性もあります。そこでエバンジェリストの出番という訳です。エバンジェリストはIT業界のノウハウがあるエキスパートなので、技術的な支援や魅力を説明するのに適した人材なのです。

エバンジェリストの活動は、難しいテーマを読解し顧客や取引差に対して、分かりやすい説明を行い、新しいビジネスチャンスを生み出すという役割を担っています。営業職と似ている職種かもしれませんが、対象になるターゲットが大きく異なります。

エバンジェリストのターゲットとなるのは、不特定多数の人々です。相手がIT業界でなくても問題ありません。さらに、営業のように訪ね歩くのではなく、セミナーやSNSなどで活動しているところも違いの1つです。

そして、エバンジェリストはプレゼンテーションのエキスパートでもあります。大勢の前でプレゼンテーションを行うことで参加者に良さや必要性を伝え、参加者自身に何か行動を起こしてもらうという大きな役目も担っています。

エバンジェリストに必要なスキルや条件

プレゼンテーションのエキスパートであるエバンジェリストは、社外だけでなく社内へのアプローチも担います。そのため、説得力のあるプレゼンテーション能力は必須条件です。さらには、資料作成や情報収集能力、部署の垣根を越えてコミュニケーションを取るスキルも必要になるのではないでしょうか。

ある意味、エバンジェリストはマルチワーカーとして働く必要があるので、コミュニケーション能力も必須な条件です。もちろん、向上心も欠かせません。

  • プレゼンテーション能力
  • コミュニケーション能力
  • ITや商品などに関する専門性
  • 向上心


クリエイターがハイキャリアを目指すために必要なことやステップとは?

これまで、様々なポストの紹介をしてきましたがハイキャリアになるのに必要な条件や、どういったステップを踏んでいく必要があるのでしょうか。誰でも経験さえ積めば該当するポストを担うことができるとは限りません。

実際にこれまで挙げてきたポストを担っている方々は、さまざまな条件やスキルを持っている方も多いと思いますので今回は、CDO、CXO、CMO、CIOに絞って説明していきます。

それぞれのポストに求められるものとは?

それぞれのポストになるには、どういったスキルや条件が必要とされているのでしょうか。責任者という立場になる以上は部下とのコミュニケーションは必須です。しかし、それ以外にも重要だと思われるスキルなどはあるのでしょうか。

CDOに求められるスキル

国内外のCDO達は、「技術者と共通言語を持ち、そうでない人に翻訳ができるスキル」を必要とすると語っています。国内だけの活動だけではなく、国内外も相手にすることが多いポストとなれば、言語は必須条件に挙げられます。

CXOに求められるスキル

CXOは、UXデザインを設計するお仕事ですので情報をいち早く掴みユーザーに対して還元できる迅速さが必要となります。さらに、ユーザーの体験を先に予見し立案・実行させていく事も必要なので一歩先の考えを持ちつつ仕事ができるスキルが必要です。

CMOに求められるスキル

CMOには、マーケティングのエキスパートですから「起業家」のような思考と精神力が必要になります。

他にも、コミュニケーション能力や様々なリソースを活用する力が必要とされ社内の営業・開発部門にも届ける役割を担うので社内外両方へのコミュニケーションを図ることも重要視されます。

CIOに求められるスキル

CIOは、IT関連の知識を持っている人が前提に挙げられます。さらには、IT技術だけでなくIT関連への投資予算管理なども必要とされるので、技術だけの知識では足りないでしょう。他部署・他の責任者を巻き込んでいくポストなので、ここでもコミュニケーション能力が必要とされます。

C(chief:チーフ)が付くレベルとして、企業の運営・経営に携わる人間としてノウハウはもちろんのことそれ以外の幅広い知識を習得することが必要になってきます。


どのハイキャリアにも通じているのはコミュニケーション能力である

ハイキャリアになるためのステップは、立場上、なかなか簡単ではないということはお分かりいただけると思います。しかし、目指したいキャリアに関連するセミナーに参加したり、専門分野外の知識を身につけたりと、地道に経験を積み重ねることで担える場合もあります。

現在、明確なステップを思い描けなくても、

  • コミュニケーション能力
  • 専門と専門外の知識
  • 向上心
  • 想像力と行動力

こうした点を常に意識して仕事をすることが、ハイキャリアへの近道だといえるでしょう。

特に、どのポストでも必要なスキルだと考えられるのが、コミュニケーション能力です。部署の垣根を超えて、社内外とのコミュニケーションを円滑に進めることは、ハイキャリア人材に欠かせない役割です。

マネジメント・UXデザイン・翻訳・プレゼンテーションなどは、すべて人とのコミュニケーションから成り立ちます。ぜひハイキャリアの最初の1歩としてコミュニケーション能力を大事にしてみてください。

R40世代のクリエイターといえば、人間関係・コミュニケーション能力など多岐にわたり経験が豊富な方が多いと思います。しかし、クリエイターという職業柄、キャリアの部分で悩む方も多いかもしれません。

そんな時は、ぜひ今回紹介したクリエイターのハイキャリアを参考にしていただければと思います。

ライター
めーちゃん
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