ノーコード(No Code)は今とても熱い開発ツール。誰もが知る米国大企業も参戦しています。たとえば2020年1月にはGoogleがAppsheetを買収しました。さらに2020年6月にはAmazon Honeycodeも登場し、ノーコードツールは勢いを増しています。
ノーコードツールなら、ひとりでもアプリを制作できるため、ハイレベルなアプリを低コストで開発可能です。
ITエンジニアの人もそうでない人も、このような新しい開発ツールはぜひ知っておきたいですね。この記事ではノーコード業界を牽引するプラットフォームなど、おすすめの開発ツール9選をご紹介します。
アプリ開発のプラットフォームおすすめ4選
プログラミングなしでアプリを開発できるため、気軽にアプリ開発に取り組めるノーコードツール。
ここではアプリ開発をテーマに、勢いのあるノーコードプラットフォームのおすすめ4選ご紹介します。
Bubble
ノーコードでWebアプリやなどを開発できるBubbleは、ノーコードサービスの中で知名度はトップクラスで、多くの人が利用しています。Bubbleの利用に向いているのは、スタートアップやビジネスオーナーです。
無料からスタートできて、アプリ開発の理解を深められるのがうれしいですね。ビジュアルインターフェースで作業できるため、コーディング経験がない方でも、直観的な操作で思う通りにアプリを開発できます。
レイアウトや動的コンテンツの制作も自在です。Bubbleならアプリ開発に必要な要素はすべてそろっており、アクセス増加にともない割り当てを増やすなど、インフラも整っています。
Adalo
Adaloで開発できるのは、スマートフォン向けアプリと、デスクトップのWebアプリです。無料で、まずはアプリ開発をはじめてみましょう。有料プランで契約した場合、アプリが完成したら、App StoreやGoogle Playなどのストアにアップロードもできます。
自分で開発したアプリが、ストアを通じて誰かの役に立つとうれしいもの。
美しくデザインされたリストや問い合わせフォームなど、25種類以上のコンポーネントを自在に組み合わせて、アプリ開発をはじめてみましょう。
Glide
Googleスプレッドシートからアプリを開発できる、めずらしいノーコードツールがGlideです。公式ホームページでは、Googleスプレッドシートから5分でアプリを作成する、とうたっています。しかも費用は無料です。
なおGlideはGoogle Drive内に格納されたすべてのデータにアクセスするわけではありません。Glide内で指定したGoogleスプレッドシートにアクセスするだけです。
Googleスプレッドシートと、開発したアプリは常にシンクできます。日常業務で利用している企業にとって、Glideはまさに魔法のノーコードツールでしょう。
Yappli
Yappliは、スマートフォン向けアプリを開発できる、日本初のノーコードプラットフォームです。自社のスマートフォン向けアプリを開発したい企業は、Yappliをぜひチェックしてみてください。
Yappliの公式ホームページには、ダウンロードできるアプリ開発のノウハウなどが掲載されています。
日本の企業にとって課題となっている、デジタルトランスフォーメーション(DX)。このDXに必要な思考法も学べます。
よく知る米国企業も参戦!ノーコードツールおすすめ4選
ノーコード業界は近年とても活気づいています。
その理由は誰もが知っているGoogle、Amazon、AppleやMicrosoftまでもがノーコードツールやプラットフォームを提供しはじめたからです。
ここではこれら米国大企業が提供しているおすすめのサービス4選をご紹介します。
Googleが率いるAppsheet
Appsheetは、ノーコードでアプリを開発できるプラットフォームです。GoogleはもともとApp Makerを提供していました。
ローコードアプリ開発プラットフォームのApp Makerの提供終了を決断し、2020年1月に提供しはじめたのがAppsheetです。今ではGoogle Cloudの一部となっています。
このような買収が繰り広げられれば、誰もがノーコードの時代がくるのでは?と感じます。ノーコードツールの展開から今後も目が離せません。
Amazon Honeycode
Googleについで、AmazonもAWS(アマゾンウェブサービス)クラウドサービスで、2020年6月にAmazon Honeycodeを提供しはじめました。
「テーブル」はスプレッドシートのような見た目ですが、アプリ構築の際のデータベースとしての役割を果たします。
アプリ画面は「ビルダー」機能を使って組み立て、「オートメーション」で自分で選んだワークフローを自動化するというものです。
コミュニティでは活発な意見交換が行われているので、ますます使い勝手がよくなると予想されます。
Appleの子会社Claris
Appleもノーコードツールで他社に追随するために準備を整えています。2019年8月にはApple子会社のFileMakerは、旧社名を復活させ「Claris International」となりました。
このAppleの子会社Clarisが展開するのは、Claris FileMakerと呼ばれるノーコード・ローコード開発ツールとClaris Connectです。
異なるアプリケーションを連携させるClaris Connectは、2019年3月に買収したStamplayをベースにした統合プラットフォームです。
ノーコード業界で躍進するために、Appleも策を練っているのがよくわかります。
いずれも直感的に、必要なサービスを開発できます。
Microsoft Power Apps
Microsoft Power Appsは、ローコード・ノーコード開発ツールです。米国トヨタMicrosoft Power Appsを活用して、現場のディーラーがもつ悩みを解決したというニュースもありました。
社内の業務効率改善のための利用を目的にしているため、IT知識をもたない従業員がアプリ開発に参加できます。業務レベルのアプリを、従業員のチームワークで開発したい企業にぴったりです。
新発想!保険・金融サービス向けおすすめノーコードツール
数あるノーコードツールの中でも、保険・金融サービス向けアプリに特化しているのがUnqorkです。
Unqorkでは、保険証券の発行や口座開設などのアプリを開発できます。しかも多言語・多通貨に対応している点も、保険・金融サービスにとってはうれしい点です。
さらに注目したいのは、そのビジネスモデルです。料金が発生するタイミングは、実際にシステムを利用したとき、というもの。
個人がUnqorkを利用する機会はありませんが、どのような展開をしていくのか今後も注目したいノーコードツールです。
ワークフロー改善に誰もが参加できる時代になるかも?
大手米国企業が提供しはじめたことで、ノーコードツールは非常に注目を集めています。
AdaloやGlideは、個人でもパソコン上で直感的に作業しているとアプリを完成させることが可能です。
企業向けのノーコードプラットフォームにも、従業員が業務改善のために開発に参加できるMicrosoft Power Appsが登場しています。
自分のアイデアが形になり、ワークフローの効率が上がるとなると試したくなりますね。エンジニアとしてトレーニングを積んでいなくても、アイデア次第で使い勝手の良いアプリが誕生するかもしれません。
今回ご紹介したおすすめノーコードツールを参考に、どのようなツールが出回っているのかぜひリサーチしてみてください。