デザイナーがインハウスで働く
メリット/デメリット

インハウスデザイナーには、メリットが満載!

近年、クリエイティブ業界で一つの潮流となっている「インハウスデザイナー」。インハウスデザイナーとは、メーカーなどの企業や事業会社に正社員、派遣社員、業務委託といった形で雇用契約し、その企業専門のデザイナーとして働く人のことです。シンプルに「社内デザイナー」と呼ばれることもあります。

インハウスのデザイナーと聞くと、「何だかクリエイティブじゃない」とか「スキルが低そう」と思っている方もいるかもしれませんが、それはもう古い話です。

今やインハウスを取り巻く状況は大きく変化し、インハウスデザイナーとして働くことのメリットが多彩にあるんです。今回はそのメリットとデメリットについてまとめてみました。


一つのブランドにとことん向き合える

まず一つ目のメリットは、所属する企業の製品・サービスに長期的な視点で向き合い続けることができるということです。

一般的に制作会社の社員やフリーランスの場合、様々なクライアントの案件を並行して担当することが多いため、一つの企業の案件を長期的に担当できるとは限りません。

制作物を納品したらプロジェクト完了で、反響がどうだったのか?実際にどのくらい売れたのか?といったフィードバックが得られないケースも多々あるのではないでしょうか?

一方でインハウスデザイナーの場合は、特定の商品やサービスにずっと関わり続けることが多いため、アウトプットに対するユーザーの反応を知ることができます。実販売数やユーザー数など、非常にリアルな数字まで見ることができるのがインハウスならではの特徴とも言えるかもしれません。

時にはいい結果ばかりではなく、悪い結果も直接知ることになるため、うれしいことばかりではないかもしれませんが、それだけやりがいがあり、成果を直接感じることができる仕事だと言えます。


労働条件や福利厚生が安定している

インハウスにも制作会社にも様々な企業があるので、一概に言えることではありませんが、それこそ上場企業などは、制作会社に比べると労働条件が安定している傾向にあるようです。

特に受託側である制作会社やフリーランスにありがちな、クライアント都合のタイトなスケジュールや突発的な修正作業、納期の短縮などが発生しにくいため、それだけ計画的に労働時間をコントロールしやすいと言われています。

もちろん、最近ではクリエイティブ業界でも従業員の「働きやすさ」や「働き方改革」を推進する企業も増えています。

自身の労働時間や働き方を見直したい人は、一度インハウスデザイナーを雇っている企業の労働条件などを調べてみると色々な発見があるかもしれません。


インハウスデザイナーのデメリットとは?

では、逆にインハウスデザイナーとして働くことのデメリットや悩みは何でしょうか?

インハウスの場合、職場や自分の周りにクリエイティブな技術、Webに関する知識、デザインの経験を持っている人が少ないことが多いです。大規模なクリエイティブチームを有している企業はごく稀で、中には社内デザイナーは自分だけ、ということも珍しくありません。

そのため、専門的な課題や問題に対して相談できる人が少ない、独学で解決している、という人もいるようです。また、クリエイティブを専門としない社員ともプロジェクトを一緒に進めていく必要があるため、共通言語を作ることに試行錯誤しているデザイナーも多いです。

また、インハウスデザイナーの仕事の領域は多岐にわたると言われています。たとえばWebデザイナーとして雇われたとしても、実際には印刷物のレイアウトを考えたり、ブランドのロゴを考えたり、店舗のスタッフが履く靴を選んだりなど、デザインに関すること、もっといえばクリエイティブに関する領域を広く任される場合もあるのです。

Webデザインだけを極めたい、という人にとっては、インハウスに求められる領域が逆に足枷せになってしまう場合もあるかもしれません。

そういった意味では、幅広いスキルを身につけ柔軟に対応できる人がインハウスに向いていると言えるでしょう。


まとめ

インハウスデザイナーは制作会社で働くデザイナーよりも自分の働く時間をコントロールしやすく、一つのブランドを長期的に深く探求できるため、デザイナーの中でも人気のキャリアとなっています。一方、環境によっては新しい知識を吸収することが難しく、様々な領域に対応しないといけないという悩みを持っていたりします。

ぜひデザイナーの皆さんには、自分が求める環境やスキル、キャリアデザインをよく考慮して、制作会社やフリーランスとして働くか、インハウスで働くかを一度検討してみることをお勧めします。

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