生産性を高める一手を学術的に証明!

生産性向上を目的としたテクノロジー開発や研究・実験が進む中、また新たな研究結果が発表されました。

発表したのは、テクノロジーによって人間の可能性を拡げることを目指した「People Tech 事業」を展開する株式会社アトラエ。

帳票事業やBI事業を営むウイングアーク1st株式会社と「エンゲージメントと生産性に関する共同研究」を実施。本共同研究の結果、エンゲージメントと生産性に因果関係を示唆する相関関係があることが確認できたと報告しています。


働き方改革にて「生産性向上」「離職率低下」など様々な指標が掲げられていますが、いずれも改善方法や数値化が曖昧だったことが、これまでの企業経営における課題の一つでした。

本共同研究では、エンゲージメントスコアを高めることで生産性の向上につながることを発見。今後、この結果が効果的な働き方革の一手につながると期待されています。

《本共同研究の背景》

ヨーロッパ諸国などの西洋では、ワーク・エンゲイジメント(エンゲージメントの学術的表現)の生産性や健康増進への効果に関して十分な研究結果が得られています。

しかし日本人に対する研究は、今はまだ相対的に少なくワーク・エンゲイジメントの生産性向上や健康増進への効能、またどのような状況でエンゲージメントが高まるのか等、産学連携による研究途中にあります。

そんな中、昨今の日本ではエンゲージメントという言葉が一種のマジックワードのように利用され、学術的に正確に定義されたワーク・エンゲイジメントとは大きく異なるものも散見され始めております。このままではエンゲージメントという指標そのものに対する信頼性が揺らぎかねないと危惧し、今回の共同研究に至ったと言います。

本共同研究では、オランダのユトレヒト大学で提唱されたワーク・エンゲイジメント指標との基準関連妥当性が既に示されている「wevox(ウィボックス)(https://wevox.io/)」 のエンゲージメントスコアを利用し、西洋で行われている先行研究の追研究を日本人向けに行っています。

【研究概要】

■対象
エンゲージメントと生産性の関係分析


■期間
2019 年4 月15 日~2019 年4 月26 日


■方法
「wevox」を活用したエンゲージメントスコアとウイングアーク1st社の保有するデータ(※2)を用いて行なった共同研究


■対象データ(※2)
部署単位で集計された生産性関連項目と、同じく部署単位で集計されたエンゲージメント関連項目を利用
人数: 約120 名
部署数:約23 部署
回答データ数:55,385 件
分析した項目数:生産性関連12 項目と、エンゲージメント関連37 項目


■手法
部署単位で集計された生産性関連項目と、同じく部署単位で集計されたエンゲージメント関連項目を紐付けて利用。分析に利用した部署は、一定以上の人数が所属しているものに限定。


このデータに対して、網羅的な相関分析を行った結果、相関の強弱についての事前の仮説と、データから計算された実際の相関の強弱に一致を認めた。特に相関が強く出た変数の組に対して、より深掘るため、共変量で調整したロジスティック回帰分析を実施。


■結果
エンゲージメントと生産性には因果関係を示唆する相関関がある


営業担当者を対象に、2018 年7 月のエンゲージメントスコアが10 ポイント高いチームは、2018 年9 月~11月の受注率が10%程度高い傾向が見られた。この結果は、複数の共変量で調整したロジスティック回帰分析の結果であり、この関係は統計的に有意であることも示された。

(p=.036 < .05*)時間軸では、エンゲージメントスコアの上昇が受注率の上昇より先行するため、「エンゲージメントスコアの上昇によって受注率が高まる」ということが推察される。

※上記の散布図は、部署単位で集計した際のエンゲージメントと受注率を描画したもの。
この散布図を見ると、なだらかに、エンゲージメントが高い方が受注率も高いことが観察できる。
実際の統計解析においては、案件単位 (n > 250) のデータを用いて、共変量の調整を含むより詳細なデータ分析を実施し、エンゲージメントの高低と受注率の高低の定量的関係を導くとともに、その関係性が統計的に有意であることを確認した。

■wevox 学術顧問:慶應義塾大学 島津 明人教授より

エンゲイジメントと客観的に評価された生産性とがリンクされており、貴重なデータである。特に、エンゲイジメントがその後の受注率に正の相関を持っているのは興味深い結果である。

個人ベースのデータがリンクされているわけではないので、解釈には一定の注意が必要だが、今後の施策を考えるうえで参考になる重要な資料である。

今後、アウトカム(被説明変数)の種類によって結果が異なることについての精査、エンゲイジメントを高める要因についての精査によって、さらなる施策の立案につながる。

●ウイングアーク1st株式会社について
社 名 : ウイングアーク1st株式会社
所 在 地 : 東京都港区六本木三丁目2 番1 号 六本木グランドタワー
代 表 者 : 代表取締役社長 田中 潤
事業内容: 帳票事業・BI 事業

●慶應義塾大学 島津 明人教授について
所属:慶應義塾大学 総合政策学部 教授
専門学科:臨床心理学、精神保健
研究・活動内容:職場のメンタルヘルスの研究と実践、従業員と職場組織の活性化に関する研究と実践
主な著書:
ワーク・エンゲイジメント~ポジティブメンタルヘルスで活力ある毎日を~
ワーク・エンゲイジメント~基本理論と研究のためのハンドブック
職場のストレスマネジメント セルフケア教育の企画・実施マニュアル 他多数

〈会社概要〉
社 名 : 株式会社アトラエ(東証一部証券コード:6194)
所 在 地 : 東京都港区三田1-10-4 麻布十番日新ビル2F
代 表 者 : 代表取締役 新居 佳英
事業内容: People Tech 事業(Green・wevox・yenta)