「キャリアは足すより掛ける」
これは、2015年からWebライターとして活動を始めた時、常に意識してきた言葉です。
様々な仕事を通じて培ったスキルは、キャリアとしても展開可能です。副業解禁が進む現在において、複数のキャリアを持つことは将来の不安を少しでも和らげてくれます。
今回は、Webライターを大きな幹にして様々なキャリアを掛け算して、唯一無二の「マルチクリエイター」となった筆者の体験談をご紹介します。
自分のキャリアを活かせる働き方のヒントとしてお役立てください。
Webライター×営業職=案件確保や人脈づくり
WebライターはWeb上で読まれる記事を執筆する仕事です。
Webライターの場合、クラウドソーシングやクライアントへの直接営業など、自分から仕事を取らないと仕事がありません。そんな時、Webライターになる前まで約15年経験していた「営業職」のキャリアが大きく役立ちました。
クライアントへの営業で特に意識したのが「自分とクライアントの共通項は何か」。自分が提供できるスキルと、クライアントが求めていることが合致するかどうかを応募前に徹底的に分析しました。
分析した後は応募要領を確認して応募するのですが、「自分がクライアントならどう提案して欲しいか」にもこだわっています。
「クライアントのニーズを把握して最短距離でアプローチ」
「結果が出るようベストを尽くす」
この方法で多くの仕事が取れました。それ以外には
「契約を取って終わった後に定期的な挨拶と依頼のお願いなどのフォロー」
「どこにでも名刺を配りまくる」
なども仕事を得るのに効果的でした。
収入が安定しているWebライターは「仕事を取れること」が重要です。その点において、営業職のキャリアは大きな役割を担っているのです。
Webライター×講師業=ライター特化コンサルタント
Webライターと並行して「講師業」も始めました。
講師業を始めた理由は「Webライターになったキッカケや体験をアウトプットしたかったから」です。
Webライターは、副業をしようと思い立った時、真っ先に思いつくほど副業の定番でもある職業です。しかし、Webライターの実践的な方法の解説や、安定的な収入が得られるテクニックを目にする機会はなかなかありません。
「これからWebライターとして活動したいが、現役のWebライターから体験を聞きたい人がいるのでは?」と感じて、5年のWebライター経験を体系的にまとめて、2019年から講師業をスタートしました。
講師業を始めて1年程度で、これまでに約100人に講義を行いました。
講師業を通じて感じたのは、将来を見据えて収入の柱を作りたい方や、事情があり在宅ワークしかできない方など「色んな方の人生に関わっていること」です。
講座を受けた方が笑顔になってくれるのはとても嬉しいし、もっと頑張ろうとモチベーションが上がります。講師業を続けていくうちに、とある生徒から「継続してアドバイスを受けたい」との声が寄せられるようになりました。
そこで継続サポートのニーズに注目して、2020年から「ライターコンサルタント」もスタートさせました。
コンサルタントの内容は以下の通りです。
- 目標をヒアリング
- ヒアリングした内容を基に計画書作成
- 目標達成まで一緒に行動
- 毎月レポート提出
マラソンの伴走者をイメージすれば分かりやすいでしょうか。
現在5名のコンサル生を持つようになり、生徒ごとに設定した目標達成に向けて奮闘しています。Webライターならではの仕事のやり方、副業でも収入を得る方法なども提供しています。
月を追うごとに成長していくコンサル生を見るのが楽しみですし、コンサル生と一緒に成長していると感じています。
講師業×コンサルタント=Webディレクター
執筆だけのWebライターと並行した働き方として、2020年から「Webディレクター」にも始めました。
Webディレクターとは、クライアントからの指示を制作担当者に伝えて、高い品質を維持したまま期日までに納品することがミッションです。
Webディレクターでも、講師業での「相手に伝わる話し方」コンサルタントでの「目標設定と共有」が、大きく活かされています。2つの経験を掛け合わせた上で、制作者に対しては「伝わるように」「理解してもらうように」意識しているのです。
Webディレクターはクライアントと制作者の間に立つ、いわば「中間管理職」です。
「責任は私が全て持つので遠慮なく仕事してください」「制作者さんが気持ち良くお仕事できれば良い循環が生まれますから」と、仕事に関わっている方のモチベーションを上げることは忘れないようにしています。
ディレクターはあくまで「裏方」です。自分がポジティブでないと周りに悪影響が及びますし、自分が置かれている立場も理解しつつ対応しています。
掛け算できるクリエイターのキャリアは「伝えたい」が共通項
今回はWebライターを幹に掛け算をして、講師業やコンサルタント、Webディレクターを始めた体験談をご紹介しました。
自分がクリエイターとして積み重ねてきたキャリアは、全ての職業に「伝えたい」が共通しています。
Webライターとディレクターは読者やライター、講師業とコンサルタントは生徒と関係します。伝える楽しさを知ったことで、人との関わり方も変わりました。
「大きな幹から葉を生やし、最終的には大きな木になる」
これからはこういった働き方が主流になるかもしれません。