ストックマーク株式会社は、2024年2月に経済産業省と新エネルギー・産業技術総合開発機構（NEDO）が主催するプロジェクト「GENIAC」に採択されました。このプロジェクトの一環として、同社は1,000億パラメータ規模の大規模言語モデル「Stockmark-LLM-100b」を開発し、公開しました。
本記事では「Stockmark-LLM-100b」の特徴やビジネス活用、将来展望などについて説明していきますので最後までご覧ください！
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Stockmark-LLM-100bの特徴
冒頭でも紹介しましたが、ストックマーク株式会社は、経済産業省とNEDOが主催するプロジェクト「GENIAC」に採択され、独自の大規模言語モデル「Stockmark-LLM-100b」を開発しました。このモデルは、1,000億パラメータ規模で、フルスクラッチで開発されています。また既存のLLMを使用せずに、日本語とビジネスドメインに特化したデータを用いて事前学習を行い、日本語やビジネス領域、最新の時事話題に精通しています。そのため、ビジネスシーンにおいても高い信頼性を持つ生成AIとして活用できる点が特徴です。特に、ハルシネーションを大幅に抑止することに成功し、専門的な質問にも正確に回答できるため、厳密さが求められるビジネス領域での利用が期待されています。ストックマークは、このモデルの開発にあたり、国立研究開発法人産業技術総合研究所との共同研究を行い、最新の技術を取り入れています。このような背景から、Stockmark-LLM-100bは国内最大級の基盤モデルとして注目されています。
Stockmark-LLM-100bはわからないことには「分からない」と返してくれる精度も他社製品に比べても高いため、信頼度は高いと言えます。人間と一緒ですね！
技術的性能とビジネス活用
Stockmark-LLM-100bは、高い技術的性能により、他のLLMと比較しても優れた特性を持っています。まず、ビジネス情報や最新の時事話題に関する質問（Stockmark Business Questions）の正答率は90%以上を誇り、GPT-4-turboと比較しても高精度な生成能力を実現しています。これだけ数値が高いと、ビジネスで使用する際にも安心感を持って利用できますね！さらに、LLMの評価基準であるVicunaQA Benchmarkにおいても、Stockmark-LLM-100bは他のモデルと比較して高い水準を達成しており、専門性の高い質問にも正確に回答できることが証明されています。また、推論処理速度も優れており、100文字の日本語作文にかかる時間はわずか1.86秒です。この高速な処理能力は、実際のビジネスアプリケーションでの即時応答が求められる場面で特に有効です。
先程はハルシネーションが少ない特徴について触れましたが、速度や正確性などの機能についても他社製品と比較しても精度が高いことがわかります。
将来的な展望
ここまで特徴と性能について色々と説明してきましたが、今後どのように利用できるかが気になるところですよね！
Stockmark-LLM-100bは商用利用可能なモデルとしてオープンソースで公開され、幅広いユーザーが利用することができます。また、このモデルは、ストックマークの自社プロダクトである市場および技術情報プラットフォーム「Anews」に実装され、Microsoft BingやGoogle Bardに代わる選択肢として、新しいビジネスの検索体験を提供できる点が魅力です。さらに、高いセキュリティ性を活かし、社内外のビジネス情報を統合したRAG（Retrieval-Augmented Generation）プラットフォームとして「Anews」を進化させる計画があり、ユーザーはより安全かつ効率的にビジネス情報を活用できるようになります。さらに、ストックマークは企業ごとに独自のLLMを開発するサービスも提供しており、各企業の特定のニーズに対応した専門的なアプリケーション開発が可能となります。これらの取り組みにより、Stockmark-LLM-100bは今後のビジネスシーンにおいて重要な役割を果たすことが期待されています。
まとめ
いかがだったでしょうか？
日本で生成AIが普及しない理由の多くに情報の安全性への心配がありました。これはハルシネーションによって嘘の情報を顧客に提供することを危惧してのことだと推測されます。そのため、今回発表されたStockmark-LLM-100bは、心配性な日本人の性格とすごくマッチしていると著者は考えます。今後日本でどれだけ普及するかに注目していきましょう！
Stockmark-LLMについて詳しく知りたい方はこちら
出典：ストックマーク株式会社・ニュース
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