AI検索エンジンのPerplexityは、2024年12月、データ連携基盤のCarbonを買収しました。企業内部のデータとAI検索の連携が実現し、Google DocsやSlackなど、社内で使用するツールのデータを一括検索できるようになります。
本記事では、企業ユーザーにとってのメリットと活用方法について解説します。
ARCHETYP Staffingでは現在クリエイターを募集しています。
エンジニア、デザイナー、ディレクター以外に、生成AI人材など幅広い職種を募集していますのでぜひチェックしてみてください!
ボタンから募集中の求人一覧ページに移動できます。
データ連携で変わるPerplexityの実用性
AIを活用した知識検索エンジンであるPerplexityは、企業向けデータ連携基盤のCarbonを買収しました。Carbonは各社のデータをAIと連携させる技術を持ち、20以上のサービスとの接続を可能にしていました。この買収により、Perplexityは社内に散在するデータを一括で検索できる機能を提供することになります。従来のAI検索は主にウェブ上の公開情報を対象としていましたが、今回の機能追加により、Google Docs、Notion、Slack、Hubspotなどに保存されている企業内のデータにアクセスできるようになるのが特徴です。この変更により、日常的な業務での活用範囲が大きく広がります。
例えば、プロジェクトの期限を確認する際、これまでは各サービスを個別に確認する必要がありましたが、新しいPerplexityでは「プロジェクトXの最新の期限は?」と質問するだけで、Google Docsの企画書やSlackでの会話内容、Notionのタスク管理など、複数のソースから関連情報を収集し、まとめて回答を提供します。顧客対応の場面でも同様の効果が期待できます。CRMシステムに記録された過去の商談履歴や、社内で共有されている提案資料など、複数のデータソースを横断して必要な情報を即座に取得できることで、チーム間での情報共有や意思決定の効率が向上する可能性があります。
さらに重要な点として、この機能により企業が独自のRAG(検索拡張生成)パイプラインを構築する手間を省くことができます。RAGとは、AIモデルが回答を生成する際に、特定のデータソースから関連情報を検索・参照する仕組みのことで、これまで各企業が個別に開発していた機能をPerplexityのプラットフォームとして標準で利用できるようになります。このような包括的なデータ連携の実現により、次に説明する企業導入時の検討ポイントがより重要になってきます!
企業での導入におけるポイントと今後の展望
企業データの連携において最も重要となるのが、セキュリティ対策です。Perplexityはこの課題に対し、内部データおよび非公開情報の暗号化、データ転送時の暗号化、権限のないユーザーからのアクセス制限など、複数の対策を実施しています。また、企業のファイアウォール内でデータを保持できる仕組みも提供されており、知的財産の流出を防ぐ設計となっているのが特徴です。
導入を検討する企業にとって重要な情報として、現在CarbonのAPIを利用している企業は2025年3月31日までにサービスの移行が必要となります。Carbonチームによる移行サポートは提供される予定ですが、システムの安定性を考慮すると余裕を持った対応が望ましいでしょう。
元ガートナーのデータ・アナリティクス担当リサーチVPであるSanjeev Mohanは、2025年には非構造化データの取り扱いが企業のAI活用における重要なポイントになると予測しています。この観点から、今回のPerplexityの機能は以下のような分野での活用が見込まれます:
- カスタマーサービスでの対応品質の向上
- 社内文書の処理・管理の効率化
- 画像データの管理と活用
- 社内向けレコメンデーションシステムの構築
ただし、これらの活用には企業独自のデータ管理ポリシーとの整合性確認が不可欠です。特に機密情報や個人情報を含むデータの取り扱いについては、各企業の規定に従った慎重な運用が求められます。また、現時点ではCarbonとPerplexityの具体的な統合スケジュールは公開されていません。しかし、企業での本格的な活用に向けては、データセキュリティの確保と既存の業務フローとの調和が重要なポイントとなります。これらの課題に対する両社の取り組みが、今後の企業におけるAI検索の活用範囲を大きく左右することになるでしょう!
まとめ
いかがだったでしょうか?
Perplexityの今回のCarbon買収により、企業内の様々なデータソースとAI検索の連携が実現することで、企業内の情報活用方法に大きな変化をもたらす可能性を秘めています。セキュリティ面での配慮も含まれており、企業での実用的な活用が期待できる一方で、具体的な統合スケジュールや詳細な機能については、さらなる情報公開を待つ必要があります。ビジネスユーザーにとって、今後の展開から目が離せない動きといえるでしょう。
ARCHETYP Staffingではクリエイターを募集しています!
私たちはお客様の課題を解決するweb制作会社です。現在webサイト制作以外にも、動画編集者や生成AI人材など幅広い職種を募集していますのでぜひチェックしてみてください!
また、アーキタイプではスタッフ1人1人が「AI脳を持ったクリエイター集団」としてこれからもクライアントへのサービス向上を図り、事業会社の生成AI利活用の支援及び、業界全体の生成AIリテラシー向上に貢献していきます。
生成AIの活用方法がわからない、セミナーを開催してほしい、業務を効率化させたいなどご相談ベースからお気軽にお問い合わせください!
ボタンから募集中の求人一覧ページに移動できます。