AI画像アプリMixup、穴埋め式レシピで画像生成が簡単に

AI画像生成ツールを使うとき、「何を入力すればいいんだろう」と悩んだ経験はないでしょうか。真っ白なテキストボックスの前で手が止まる——その問題を解決する新しいアプリが登場しました。元Google社員チームが開発した『Mixup』は、穴埋め式で誰でも簡単にAI画像を作れる仕組みを実現しています。

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「レシピ」が変える、AI画像生成の体験 

Mixupの最大の特徴は、「レシピ」と呼ばれる穴埋め式のプロンプト形式にあります。これは、アメリカで人気のある言葉遊びゲーム「Mad Libs」に似た仕組みで、文章の一部が空欄になっていて、そこに指定された品詞の言葉を入れていく遊びです。Mixupでは、この形式を使って、写真、テキスト、落書きのいずれかを空欄に当てはめるだけでAI画像を生成できます。落書きは、アプリ内のシンプルな描画機能で作成可能です。たとえば、ペットの写真を使って「ハロウィンコスチューム姿」に変身させたり、自分の落書きを「ルネサンス絵画」に変換したりできます。自撮り写真で違うヘアスタイルを試すことも可能ですし、友人を「イタリア風ブレインロット」の姿に変身させるといった、かなりふざけた使い方もできます。こうした具体的な変換パターンがあらかじめ用意されているため、ユーザーは「何を作ろうか」と悩む必要がありません
開発元Things, Inc.の創業者兼CEOであるジェイソン・トフ氏は、この仕組みの背景をこう説明しています。「生成AIは非常に強力なのに、これらのツールにアクセスすると、ほとんどの場合、テキストボックスがあって『何か創造的なものを考えてください』という感じなんです。で、何を書けばいいの?ってなる」。トフ氏の経歴には、GoogleやMetaといった大手テック企業での実験的アプリ開発や、Twitterでのプロダクト管理の経験が含まれ、ユーザー体験の課題を熟知している人物です。
そこでMixupが提供するのが、レシピの共有機能です。ユーザーが新しいプロンプトを作成した後、生成された写真とともにパブリックフィードに公開できます。フィードを見た他のユーザーは、写真の横にある「Try recipe」ボタンをタップすれば、同じレシピを使って自分の写真や落書きでAI画像を作れます。うまくいった例を見て、空欄を埋めるだけでいい——トフ氏の言葉を借りれば、「創造的になって何を作るか考える代わりに、うまくいったものを見て、空欄を埋めるだけ」という発想です。
さらに興味深いのは、Mixupが生成AIツールが抱える「スロットマシン問題」への解決策も提供している点でしょう。トフ氏が社内でそう呼んでいたこの問題とは、「ボタンを押すと何かが出てきて、もう一度押すと違うものが出てきて、出力をコントロールできている感じがしない」という状態のことです。Mixupでは、写真とそれを作成したプロンプトを一箇所で見られるため、自分が生成する画像がどのようになるか事前に見当がつきます。また、クリエイターが設定をオンのままにしておけば、ボタンを切り替えて生成前と生成後の画像の両方を確認することもできます。レシピという形式は、生成ツールをオンラインパーティーゲームのように変える可能性を秘めています。
では、このユニークな体験を支える技術基盤とは何なのでしょうか、そして実際にどうやって使い始められるのでしょうか。

技術基盤とビジネスモデル

Mixupは、GoogleのAI画像生成モデル「Nano Banana」をベースに構築されています。トフ氏によれば、Nano Bananaが他のモデルと異なる点は、「あなたの画像を取り込んで、不気味でない説得力のある形で維持できた」ことだといいます。つまり、元の写真の特徴を保ちながら、自然な形で変換できる能力が、このアプリの土台になっています
Mixupには、ユーザーが自分の写真をアップロードしてAI画像生成に使用できる機能もあります。アップロードした写真は「mixables」と呼ばれる素材として扱われ、自分をフォローしている人なら誰でもその容姿を使ってAI画像を作成できる仕組みです。開発チームは、友人グループがお互いにフォローし合ってこの機能を活用することを想定していますが、自分の容姿が奇妙な形でマッシュアップされることを気にしないクリエイターが、プラットフォーム上に登場する可能性もあるでしょう。もちろん、自分の画像を外に出したくない場合は、アップロードしないか、誰もフォローしなければ問題ありません。
AI画像生成に伴うモデレーション上の懸念については、OpenAIの技術を使って対処しています。ただし、トフ氏は、Googleの画像モデルに組み込まれたコントロール機能にも大きく依存していることを認めています。これにより、性的コンテンツや暴力的な表現を制限する仕組みが働きます。
ビジネスモデルは、クレジット制を採用しています。無料ユーザーには100クレジットが提供され、これは4ドル相当に当たります。画像1枚の生成には約4セント、つまり1クレジット程度がかかる計算です。クレジットがなくなった後は、月額で100、250、または500クレジットを提供する3つのプランから選べます。
対応環境はiOS専用で、iOS 18以上でサポートされていますが、iOS 26に最適化されています。人気が出れば、ウェブ版やAndroidアプリが後から追加される可能性もあるといいます。アプリは11月21日深夜にApp Storeでグローバルにローンチしますが、利用には招待が必要となります。
Things, Inc.は以前、3DデザインアプリRoomsを手がけており、今回のMixupはその次のプロジェクトに当たります。元Google社員で構成されたチームが、AI画像生成という分野で、新しいユーザー体験を生み出そうとしている姿が見て取れます。

まとめ

いかがだったでしょうか?
Mixupは、「何を作ればいいかわからない」という生成AIツールの根本的な課題に、レシピという形で明快な答えを出しています。穴埋め式で誰でも使えて、成功例を共有できる——この仕組みは、AIツールをより多くの人が楽しめるものへと変えていく可能性を持っています。招待コードを手に入れたら、友人と一緒に試してみるのも面白いでしょう。

参照:Mixup is a new, Mad Libs-style app for creating AI images from photos, text, and doodles

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