中国のAI企業MiniMaxが開発したHailuo AI(ハイルオAI)に、新たに「Image-to-Video」機能が追加されました。この機能により、静止画から動画を生成することが可能になり、クリエイターたちに新たな表現の可能性を提供しています。
本記事では、Hailuo AIの特徴と機能、MiniMaxの他のAI製品と今後の展開について紹介していきますので、ぜひ最後までご覧ください!
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Hailuo AIの特徴と機能
Hailuo AIは、テキストから動画を生成する能力を持つAIツールとして登場しました。ユーザーが入力したテキスト説明に基づいて、AIが自動的に動画を作成するこのシステムの特筆すべき点は、人間の動きを自然に再現できることです。多くのAIモデルが苦手とする人物の動作やジェスチャーを、Hailuo AIは流暢かつリアルに表現することができます。また、Hailuo AIは多様なスタイルオプションを提供しており、超リアルな表現からファンタジー、SF、アニメ、抽象的なビジュアルまで、幅広いジャンルの動画制作が可能です。これにより、映画製作者、デジタルアーティスト、ゲーム開発者など、様々な分野のクリエイターのニーズに応えることができます。さらに、新たに追加された「Image-to-Video」機能によって、Hailuo AIの能力はさらに拡張しました。この機能により、ユーザーは静止画を入力として動画を生成することができ、AIで生成された画像だけでなく、ユーザー自身の写真や従来の方法で作成した画像も使用できます。テキストと画像の両方を入力として使用できることで、より詳細で個性的な動画制作が可能になりました。
Runwayの「Gen3」やLumaAIの「Dream Machine」ではすでに「Image-to-Video」は実装されているので、競合他社と差別化するためには、クオリティが重要になってくると思われます。Hailuo AIは現状ですと無料でも試すことができるので、次セクションでは実際に筆者が検証してみました!
動画のクオリティを検証
ここからは実際に筆者がHailuo AIで生成される動画のクオリティを検証していきたいと思います。今回は「Text-to-Video」と「Image-to-Video」の両方を試してみたいと思います。
まず、Hailuo AIのページにアクセスしてください。
アクセスすると以下のようなテキストと画像を入力するスペースが現れますので、他の動画生成AIサービスと同様、作成したい動画のプロンプトや画像を入力してください。
今回のお題は以下の通りです:
Two muscular, brawny men are having a muscle training battle
(筋肉隆々のマッチョ二人が筋トレバトルをしている)
まずは「Text-to-Video」から生成された動画です:
「筋肉隆々のマッチョ」「筋トレバトル」というテキストは正確に捉えられていました。しかし動きの方はかなりシュールですね(笑)動き自体は滑らかに動いていましたが、動きのイメージはこれじゃない感がしました。このテキストが「Image-to-Video」になると、どれほどのクオリティになるのか楽しみです!
「Image-to-Video」の使い方としては、以下のようにプロンプト入力欄に画像を添付し、動画のイメージに沿ったテキストを入力するだけです。
テキスト内容は先ほどと変えていませんが、事前にマッチョ二人の画像をMidjourneyで生成し、学習させてみました。「Image-to-Video」から生成された動画は以下になります。
画像から動画には変更ができましたが、筋トレバトルというよりはレスバトルみたいな感じになりました(笑)あとは汗の流れが追加されていましたが、汗というより液体のようなものにも見えるので、改善の余地はありそうです。また、動きの指示テキストは詳細に入力する方が、想像に近い動画になると思われます!
最後に、上記の画像に動きの詳細テキストを入力した動画を作成してみました:
Two muscular men are battling by showing off various muscle poses to each other
(筋肉隆々の二人がさまざまな筋肉ポーズを見せ合ってバトルをしている)
テキストの内容を詳細に変えた途端、動きのクオリティが格段に良くなりました。つまり、動画のクオリティは指示テキストに大きく影響を受けることが、上記の2つの比較から分かります。
この記事を読んでいる皆さんも、動画生成をする際はテキストを詳細に記載することをお勧めします!
MiniMaxの他のAI製品と今後の展開
MiniMaxはHailuo AI以外にも多様なAI製品を展開しています。その一つが音楽生成モデルで、このツールを使用すると、ユーザーは様々なスタイルの音楽トラックを無制限に作成することができます。カジュアルな使用からプロフェッショナルな制作まで、幅広いニーズに対応できる柔軟性を備えています。また、MiniMaxは「Xingye(星夜)アプリ」という独自のAIコンパニオン作成ツールも提供しています。このアプリでは、ユーザーが自分好みのAIキャラクターを作成し対話することができ、カスタマイズ可能な性格設定や多彩なシナリオにより、エンターテインメントや感情的なつながりを求めるユーザーに個性的で創造的な体験を提供しています。
Hailuo AIプラットフォームでは、動画生成以外にもインテリジェント検索、文書要約、音声コミュニケーションなどの機能を提供しており、これらはビジネスや日常生活におけるさまざまなタスクの効率化を支援します。
現在、MiniMaxの多くの製品は中国語(標準中国語)インターフェースのみで提供されていますが、Hailuo AIは英語サポートも行っています。この点は、MiniMaxが国際市場への展開を視野に入れていることを示唆しています。さらに、MiniMaxは近々新しい価格プランを発表する予定で、Discord上でのモデレーターの発言によると、この新プランには魅力的な特典が含まれるとのことです。
中国からは「Kling AI」が「Vidu」などの動画生成AIツールが有名になりましたが、「Hailuo AI」もクオリティ次第では、上記の2社と肩を並べる存在になるかもしれません。今後の鍵は中国国外に認知度を高めることだと考えられます。日本語でも使えるようになる日が楽しみですね!
まとめ
いかがだったでしょうか?
Hailuo AIの「Image-to-Video」機能の追加は、AI動画生成技術の新たな可能性を示しています。MiniMaxの多様なAI製品ラインナップと合わせて、クリエイティブ産業に影響を与える可能性があり、同時にこの分野での競争が活発化していることも示唆しています。ユーザーにとっては、より高度で柔軟な創作ツールが利用可能になることで、新たな表現の機会が広がる可能性があります。
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