
AI検索エンジンのPerplexityが発表した「Comet Plus」に、CNNやThe Washington Postなど世界的な報道機関が参加しました。注目すべきは出版社への新しい報酬モデルです。クリック数ではなく実際の利用価値で報酬が決まります。この仕組みがジャーナリズムをどう変えるのか、見ていきましょう。
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クリックベイトが壊したインターネットと、Perplexityの答え

インターネットは本来、疑問と好奇心のために作られました。知りたいことがあれば検索し、答えを見つける、シンプルで便利な仕組みのはずでした。ところが現在、検索結果には誇張された見出しや中身の薄い記事が溢れています。「クリックベイト」と呼ばれるこの手法は、とにかくクリックさせることだけを目的としており、誤情報や低品質なコンテンツがクリックとトラフィックの時代に最適化された結果として大量に生み出されてきました。
なぜこうなったのか。原因は従来の広告モデルにあります。ページビュー数が収益に直結する仕組みでは、質の高い記事を丁寧に書くより、多くの記事を量産し、目を引く見出しでクリックさせる方が儲かるからです。
Perplexityが示したComet Plusは、まさにこの問題への答えと言えます。月額5ドルの独立したサブスクリプションで、既存のPerplexity ProやMaxユーザーには追加費用なしで含まれます。ユーザーとそのAIアシスタントは、信頼できる正確な報道に裏付けられた高品質なジャーナリズムと回答に直接アクセスできるようになります。
最も注目すべきは、出版社への報酬の仕組みが根本から変わる点です。Perplexityは「AI時代においてコンテンツが価値を持つ3つの方法」それぞれに応じて出版社に報酬を支払うとしており、人間とAI主導によるコンテンツとのインタラクションに基づいて計算されます。これは「いかなる代償を払ってもページビューを稼ぐ」モデルからの明確な転換です。Perplexityはこのモデルが「長年にわたって質の高いジャーナリズムを損なってきた」と指摘しています。クリック数だけでなく、実際にどう利用されたかで価値が測られるようになれば、質の高い記事を書くことが再び報われる仕組みになります。
では、この新しいモデルに実際にどんなメディアが参加しているのでしょうか。
参加メディアが示す信頼性と、新しいインターネット体験

Comet Plusのローンチパートナーを見ると、この取り組みの本気度が伝わってきます。世界で最も著名で尊敬されているニュースと文化の情報源が並んでいるのです。
CNNやThe Washington Post、The Los Angeles Timesといった米国の主要報道機関に加え、Condé NastからはThe New Yorker、Wired、Architectural Digest、Vanity Fair、Vogueを含む17媒体が参加しています。フランスの主要紙であるLe MondeとLe Figaro、そしてFortuneも名を連ねており、Perplexityはこれらのメディアをローンチパートナーとして迎えることを「光栄」としています。
こうした一流メディアの参加が意味するのは何か。これらは単なる有名メディアではなく、長年にわたって読者の信頼を築いてきた組織です。彼らが新しいモデルに参加するということは、このモデルへの業界の関心の高さを示していると見ることもできるでしょう。
ユーザー体験も大きく変わります。これらの主要出版社の参加により、Comet Plusユーザーは「重要なプレミアムストーリーに即座に、摩擦なくアクセス」できるようになります。世界的な見出しから詳細な分析、優れた文化的記事まで、すべてCometブラウジング体験の一環として、ウェブ上で直接提供されるのです。従来なら各メディアのサブスクリプションを個別に契約する必要がありましたが、その煩わしさから解放されます。興味深いのは、Perplexityが設計において「出版社が読者との直接的な関係を所有できる」ことを重視している点です。プラットフォームが読者を独占するのではなく、メディア側が自社の読者との繋がりを保てる仕組みになっています。これは出版社にとって重要な要素でしょう。
Perplexityは「エージェント型インターネットは人々のためにある」と述べています。AIが情報収集を代行する時代においても、その中心にいるのは人間であり、Perplexityのビジョンは「信頼、正確性、好奇心に報いるエコシステムを構築」し、「誰もが自信を持ってより大きく、より良い質問をし、前進するための最良の回答を得られる」ようにすることだと説明されています。一流ジャーナリストと出版社の専門知識と視点が、AIと組み合わさることで実現する、より良いインターネットの姿がそこにあります。
まとめ

いかがだったでしょうか?
Comet Plusは、AI時代におけるジャーナリズムの新しい形を示しています。クリック数ではなく実際の利用価値に基づく報酬の仕組みは、質の高い記事を書くことへの正当な対価となる可能性を秘めています。一流メディアがローンチパートナーとして参加したことで、このモデルが業界にとって真剣に検討すべき選択肢になりつつあることが分かります。AIが情報収集の方法を変えていく中で、信頼できる情報源がどう生き残り、どう進化していくのか。Perplexityの取り組みは、その答えの一つを示そうとしています。
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