
ChatGPTやGeminiを使っていて「前に話したことを覚えていてくれたらな」と思ったことはありませんか。Anthropic社が発表したClaudeの新機能は、まさにその願いを叶えるものです。ただし、他のAIとは一線を画すアプローチで、プライバシーを重視しながらチームでの協働を支援する仕組みが注目されています。
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「記憶するAI」の新しいカタチ 〜プロジェクト単位で情報を管理〜

Claude AIが搭載した新しいメモリ機能は、これまでのAIとは根本的に異なるアプローチを採用しており、最も特徴的なのは「プロジェクトベースの記憶」という仕組みです。従来のChatGPTやGeminiが、ユーザーとの会話を自動的に記憶し次回以降の対話に反映させるのに対し、Claudeは利用者が明確に「記憶してほしい」と指示した場合のみ情報を保存するオプトイン方式を採用しました。
記憶する内容をプロジェクト単位で分けて管理できる点も画期的です。例えば、製品チームがローンチ準備について相談した内容は、クライアントサービスの議論や内部運営とは別のメモリとして保持されるため、センシティブなデータが誤って異なるコンテキスト間で共有されることがありません。
利用開始は驚くほどシンプルで、設定画面でメモリ機能を有効にするだけ。その後「先週何に取り組んでいましたか?」といった質問に対し、保存されたメモリとチャット履歴を使って的確に回答してくれます。利用者の不安を解消する透明性への配慮も見事で、メモリサマリーインターフェースを通じてClaudeが保持している情報を常に確認でき、直接編集や会話を通じた修正も行えます。対象となるのはTeam プラン(標準版月額30ドル/プレミアム版月額150ドル)とEnterpriseプラン(料金は変動制)のユーザーです。
記憶した内容を他のAIサービスに移行できる機能も実験段階で提供されており、プロジェクト単位でメモリをダウンロードし、ChatGPTやGeminiへデータを移すことまで可能になっています。こうした利便性の一方で、プライバシーや企業でのデータ管理への配慮はどうなっているのでしょうか。
プライバシー第一主義が生む「シークレットモード」と企業での安心感

Anthropic社がメモリ機能と同時に投入した秘密兵器が、全てのClaudeユーザーに提供される「Incognito Chat」というシークレットモードです。
Incognito Chatは会話履歴に残らず、メモリ機能にも一切影響しない特別な対話空間として機能し、機密性の高い議論や既存のプロジェクト文脈に影響されたくないブレインストーミングセッション、センシティブな戦略的議論に威力を発揮します。注意すべき点として、即座に完全削除されるわけではなく、競合のOpenAI社と同様に「安全上の目的と法的要件の遵守のため最低30日間」は保存されます。ただし、ユーザーのチャット履歴への表示やメモリによる使用は完全に無効化されます。
企業での導入を想定した管理機能も充実しており、メモリ機能自体がオプトイン方式のため利用者は個別にオン・オフを選択でき、Enterpriseプランの管理者は組織レベルでメモリ機能を無効にする権限を持っています。
この慎重なアプローチは一貫したもので、Anthropic社は2025年8月に個人ユーザー向けにメモリ機能を導入した際も「リクエストがあった場合のみ記憶する」方針を貫いていました。こうした徹底したプライバシー重視の姿勢と企業向けの細やかな配慮により、Claudeは記憶機能を持ちながらも、利用者が安心して使える環境を実現しています。
まとめ

いかがだったでしょうか?
Anthropic社のClaudeが提示するメモリ機能とシークレットモードは、AIとの付き合い方に新しい選択肢を提供しています。プロジェクト単位での記憶管理と利用者が完全にコントロールできるオプトイン方式は、プライバシーを重視する現代のニーズに応える設計です。特に企業や組織での導入を考える際、管理者レベルでの機能制御やデータの移行可能性は大きな安心材料となるでしょう。AIが記憶する時代において「何を覚えさせるか」を自分で決められる、そんな新しい関係性が私たちの働き方をどう変えていくのか、今後の展開に注目です。
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