
AIに仕事を頼むとき、毎回同じ説明をしていませんか。Anthropic社が発表したAgent Skillsは、その繰り返しを終わらせます。Claudeにあなたのやり方を一度教えれば、次からは勝手に思い出して動いてくれる──そんな使い方が、今日から始まります。
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Agent Skillsとは何か──Claudeが「専門家」になる仕組み
参照:Claude
Agent Skillsは、Claudeに専門知識を持たせるための仕組みです。その正体は、指示、スクリプト、リソースを含むフォルダ。Claudeがタスクに取り組むとき、まず利用可能なスキルをスキャンして、関連するものが見つかれば必要最小限の情報だけを読み込みます。全部を一度に読むわけではなく、そのタスクに必要な部分だけを取り出す。だから速い。専門知識を持ちながら、動作は軽いままなのです。
Agent Skillsには4つの特徴があります。1つ目は「組み合わせ可能」であること。複数のスキルを同時に使うだけでなく、Claudeが自動的に必要なスキルを識別し、それらを調整しながら使います。2つ目は「移植可能」。スキルはどこでも同じ形式を使うため、一度構築すればClaudeアプリ、Claude Code、APIのどれでも利用できます。3つ目は「効率的」であること。先ほど触れたように、必要なものを必要なときだけ読み込む設計です。そして4つ目が「強力」という点。スキルには実行可能なコードを含めることができます。AIがテキストを生成する方法もありますが、従来のプログラミングで処理した方が確実なタスクもある──たとえば、複雑な計算や決まったフォーマットでのファイル操作。そうした場面で、スキルは真価を発揮します。
Anthropic社はAgent Skillsを「カスタムオンボーディング資料」と表現しています。新入社員に会社のルールや業務の進め方を教えるように、Claudeにもあなたの仕事のやり方を教え込める。汎用的なAIアシスタントが、あなたの組織やプロジェクトに特化した専門家になる。Agent Skillsは、そのための道具なのです。
では、実際にどう使えばいいのでしょうか。
Claudeアプリでの使い方──誰でも使える専門知識
参照:Claude
Agent SkillsはClaudeのすべての製品で使えますが、まずはClaudeアプリから見ていきましょう。Pro、Max、Team、Enterpriseのユーザーが対象です。設定で有効にすれば準備完了。あなたが「プレゼン資料を作って」と頼むと、Claudeは自動的に関連するスキルを呼び出します。手動で選ぶ必要はありません。Claudeが作業するとき、思考の流れ(チェーン・オブ・ソート)を見ることができます。そこで、どのスキルが使われているかを確認できる──Claudeが何を考えて、どんな知識を使っているのかが見えるわけです。
Anthropic社は、よくある作業用のスキルをすでに用意しています。文書作成などの一般的なタスク向けのものや、カスタマイズ可能な例もあるので、これらを使えばすぐにでも専門的な作業をClaudeに任せられます。もちろん、自分でスキルを作ることも可能です。「skill-creator」というスキルが、その作成をサポートしてくれます。Claudeがあなたのワークフローについて質問し、フォルダ構造を生成し、SKILL.mdというファイルをフォーマットし、必要なリソースをまとめる──ファイルを手動で編集する必要はありません。対話しながら、あなた専用のスキルが出来上がっていきます。
ただし、TeamとEnterpriseのユーザーは注意が必要です。管理者が組織全体でスキルを有効にする必要があるため、個人で勝手に使い始めることはできません。
では、開発者やチーム全体で使いたい場合はどうすればいいのでしょうか。
開発者とチーム向け──API・Claude Codeでの活用

開発者向けには、APIでもAgent Skillsが利用できます。新しく追加された/v1/skillsというエンドポイント(プログラムがデータをやり取りする窓口のようなもの)により、カスタムスキルのバージョン管理や管理をプログラムで制御できるようになりました。スキルを使うには、Code Execution Tool(ベータ版)が必要です──これは、スキルが安全に実行される環境を提供するものです。
Anthropic社が作成したスキルを使えば、Claudeに数式付きのExcelスプレッドシート、PowerPointプレゼンテーション、Wordドキュメント、入力可能なPDFを読み取らせたり生成させたりすることも可能です。開発者は、自分の用途に合わせてカスタムスキルを作ることもできます。Claude Consoleという管理画面を使えば、スキルの作成、表示、アップグレードも簡単に行えます。
チームで開発している場合は、Claude Codeという選択肢もあります。anthropics/skillsというマーケットプレイス(スキルが集まっている場所)からプラグインとしてスキルをインストールでき、Claudeが関連性を判断して自動的に読み込んでくれるので手間はかかりません。バージョン管理を使えば、チームメンバーとスキルを共有することもできます。手動でインストールしたい場合は、~/.claude/skillsという場所にスキルを追加するだけです。Claude Agent SDKを使う場合も、カスタムエージェント(独自に作ったAIアシスタント)を構築する際に同じAgent Skillsのサポートが受けられます。
Anthropic社は今後の計画として、スキル作成のワークフローをさらに簡単にし、企業全体にスキルを配布できる機能も開発中であることを明らかにしています。組織全体でスキルを共有し、チーム全体で同じ知識を使える──そんな使い方が、近い将来実現する見込みです。
1つだけ覚えておくべきことがあります。Agent Skillsは、Claudeにコードを実行する権限を与えます。便利である分、どのスキルを使うかは慎重に選ぶべきです。
信頼できるソースからのスキルを使うこと──それが、あなたのデータを守る最も確実な方法です。
まとめ

いかがだったでしょうか?
Agent Skillsは、Claudeにあなたの専門知識を覚えさせる仕組みです。一度教えれば、次からは何も言わなくても、あなたの形式で動いてくれる。作成も対話形式で簡単にできます。ClaudeアプリでもAPIでもClaude Codeでも、どこでも使えます。汎用AIが、あなた専用の専門家に変わる──その体験を、今日から始めてみてください。
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