ChatGPTアプリディレクトリ登場!OpenAIが開く8億人市場

ChatGPTが大きく変わろうとしています。OpenAIはサードパーティ開発者からのアプリ申請受付を開始し、新しいアプリディレクトリを公開しました。これにより、8億人以上のユーザーが会話の途中で様々なアプリを直接呼び出して使えるようになります。チャットボットが「アプリのプラットフォーム」へと変わる瞬間が訪れています。

ARCHETYP Staffingでは現在クリエイターを募集しています。
エンジニア、デザイナー、ディレクター以外に、生成AI人材など幅広い職種を募集していますのでぜひチェックしてみてください!

ボタンから募集中の求人一覧ページに移動できます。

GPTストアとは何が違うのか──よりインタラクティブになったChatGPTアプリ

OpenAIは約2年前の2024年初頭に「GPTストア」を発表しましたが、その後の進展や収益分配についてのアップデートはほとんどありませんでした。今回発表されたアプリディレクトリは、明確に異なる方向性を持っています。
最も大きな違いは体験の質です。GPTストアのカスタムGPTは主にテキストベースのやり取りに限定されていましたが、新しいアプリディレクトリで利用できるアプリは、ボタン、マップ、スライダー、マルチビューといった様々なインタラクティブな要素を持つことができます。つまり、ChatGPTの画面上で実際に操作できる視覚的で直感的なインターフェースが使えるようになったのです
アプリの使い方もシンプルで、会話の途中で「@」マークとアプリ名を入力するか、ツールメニューから選択するだけで起動できます。インストールしたアプリは必要なタイミングで呼び出すことができ、会話の流れを止めることがありません。
アプリの表示形式も多彩です。会話の中に表示されるインラインカードやカルーセル形式、マップやスライドデッキ向けのフルスクリーン表示、さらにはビデオやライブセッション向けのピクチャーインピクチャーモードまで用意されています。OpenAIが目指しているのは、実用性を持たせながらも、すべてを会話的に感じさせることです。例えば、プレゼンテーション資料を作りたいときにCanvaアプリを呼び出せば、ChatGPTとの会話を続けながらデザインを調整できます。旅行の計画を立てているときにExpediaアプリを使えば、チャット画面から離れることなく宿泊施設を検索し、予約まで完了できるのです。会話というコンテキストを保ちながら具体的なアクションを実行できる点が、この新しいアプリ体験の核心と言えるでしょう。
では、この新しいアプリエコシステムは開発者にとってどのような意味を持つのでしょうか。

開発者エコシステムの拡大と残された課題

サードパーティアプリの申請受付は、2024年12月17日の夜に正式に開始されました。すべての申請はOpenAIの審査を経る必要があり、審査を通過したアプリは2026年初頭からユーザーへの展開が始まる予定です。
これまではBooking.com、Canva、Coursera、Expedia、Figma、Spotify、Zillowという7つのパイロットパートナーのみがアプリを提供していました。しかし現在では、Adobe Photoshop、Github、Gmail、Google Drive、Microsoft Teams、Stripeなど数十の人気ソフトウェアに拡大しています。そして今回の発表により、検証済みの開発者であれば、個人開発者から大企業まで誰でもアプリを構築・申請できるようになりました
技術的な基盤も興味深い点です。ChatGPTアプリは、OpenAIのライバルであるAnthropicが開発したオープンなModel Context Protocol(MCP)上に構築されています。CEOのサム・アルトマン氏は10月のDevDayカンファレンスで、この仕組みを「インタラクティブで適応的、パーソナライズされた新世代のアプリ」を可能にするものと表現しました。
ただし、収益化については制限があります。物理的な商品の購入へのリンクは可能ですが、デジタル商品やサブスクリプション、アプリ内サービスの販売はまだ許可されていません。OpenAIは追加の収益化オプションを検討していると述べていますが、具体的なタイムラインは示されていません。
データプライバシーについては、ユーザー保護の仕組みと不透明さが混在しています。ユーザーがアプリに接続する際、ChatGPTはどのような種類のデータがサードパーティと共有されるかを開示し、接続前にアプリのプライバシーポリシーを表示します。サードパーティ開発者にはデータ収集を必要最小限に抑えること、完全なチャット記録のリクエストは禁止、外部へのデータ送信にはユーザーの確認が必須といった厳しいルールが課されています。しかし、OpenAI自身がデータをどう扱うかについては明確な説明がありません。ChatGPTとアプリ間で受け渡されるデータをOpenAI自身が保持するのか、モデルのトレーニングに使用するのか、これらの点は公表されていません。OpenAIは開発者向けの強力なガードレールとユーザー向けの透明性を強調していますが、データプロセッサーとしてのOpenAI自身の役割については詳述していないのが現状です。
課題は残されていますが、8億人以上のユーザーを抱えるプラットフォームが開発者に開放されたことの意味は小さくないでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか?
サム・アルトマン氏が語った「インタラクティブで適応的、パーソナライズされた新世代のアプリ」というビジョンが、いよいよ現実のものとなりつつあります。ChatGPTは会話型AIから、AIネイティブなソフトウェアを配信するプラットフォームへと進化しています。収益化やデータプライバシーといった課題は残されていますが、8億人以上のユーザーを抱えるこのプラットフォームが開発者に開放されたことの意味は大きいでしょう。OpenAI自身も「これは始まりに過ぎない」と述べていますが、チャットボットからアプリエコシステムへの移行は、もう後戻りできない段階に入ったと言えます。

参考資料:OpenAI now accepting ChatGPT app submissions from third-party devs, launches App Directory

ARCHETYP Staffingではクリエイターを募集しています

私たちはお客様の課題を解決するweb制作会社です。現在webサイト制作以外にも、動画編集者や生成AI人材など幅広い職種を募集していますのでぜひチェックしてみてください!
また、アーキタイプではスタッフ1人1人が「AI脳を持ったクリエイター集団」としてこれからもクライアントへのサービス向上を図り、事業会社の生成AI利活用の支援及び、業界全体の生成AIリテラシー向上に貢献していきます。
生成AIの活用方法がわからない、セミナーを開催してほしい、業務を効率化させたいなどご相談ベースからお気軽にお問い合わせください!

ボタンから募集中の求人一覧ページに移動できます。

クリエイター登録して、案件情報を受け取る!

クリエイター登録