
Anthropicが新しいツール「Interviewer」を公開しました。AIが直接インタビューして、AIツールへの本音を引き出すという試みです。実際に体験したZDNETのライターは「これまで受けたどんなアンケートよりも楽しかった」と語ります。一体どんな体験なのか、このツールが明らかにした調査結果とは何か。
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AIがインタビュアーになる時代

AIツールは今や数え切れないほど存在します。しかし、どれも似たような機能ばかりで、本当に自分が求めているものとは少しずれている。そんな感覚を持ったことはないでしょうか。Anthropicはこの問題に正面から向き合い、ユーザーが本当に何を求めているのかを知るために、「Interviewer」を公開しました。
Interviewerは、Claudeをベースにしたチャットボット体験で、参加者と10〜15分間のリアルタイム対話を行います。ただのアンケートではありません。あなたの回答に応じて、AIが次の質問を調整していくのです。まるで人間の研究者と話しているかのような自然な流れで、AI利用についての本音を引き出していきます。
ツールの仕組みは3段階に分かれています。まず「計画」の段階では、数百から数千のインタビューに対して一貫した質問をしながらも、それぞれの対話者に合わせた柔軟性を持たせるフレームワークを作成します。システムプロンプト(AIに与える指示文のこと)を使って基本的な方向性を定め、具体的な質問と会話の流れを設計したうえで、人間の研究者が洗練させていきます。
次に「インタビュー」の段階では、インタビューのベストプラクティスに従ったシステムプロンプトに基づいて、AIが大規模に対話を実施します。最後の「分析」段階では、研究者がClaudeと協力して会話の記録を分析し、新たなテーマを特定して最終レポートを作成します。
実際に体験したZDNETのライターは、会話の流れと質問の深さに驚いたといいます。ツールは回答を受け止め、それに基づいて異なる質問を展開していきました。さらに、意図を正しく理解しているかを確認するために、いくつかの回答を再確認してくれ、そして毎回、正確に理解していたそうです。プロセスの最後には、広範なオープンエンド質問も用意されており、具体的な質問では触れられなかった洞察を自由に共有できます。体験時間は6分間。Anthropicが提案した推定時間の約半分で完了したといいます。それでも、これまで受けたどのアンケートよりもはるかに包括的で、楽しいものだったと評価しています。Anthropicがなぜここまで力を入れるのか。ブログ投稿の中でこう説明しています。「何百万人もの人々が毎日AIを使用しています。AIシステムを開発する企業として、私たちは人々がどのように、なぜそうしているのか、そしてそれが彼らにどのような影響を与えるのかを知りたいのです」。人々のフィードバックでより良い製品を開発したいという目的もありますが、それだけではありません。「人々とAIとの相互作用を理解することが、現代における偉大な社会学的問いの一つだから」とも語っています。
では、このInterviewerを使った調査で何が明らかになったのでしょうか。
調査結果が示すAIと人間の関係

Anthropicは発表と同時に、詳細なAI研究結果を公開しました。ローンチ前に1,250人の専門職を対象にInterviewerのテストを実施し、得られた洞察をもとに職場でのAI利用に関するレポートをまとめたのです。もっとも、この調査の真の目的はInterviewer自体の能力を検証することでした。
調査結果は、Googleが最近発表した働く専門職のAI採用と生産性向上に関する研究とも一致しており、全体として肯定的な傾向を示しています。最も注目すべき数字は、専門職の86%がAIによって時間を節約できていると感じている点です。さらに65%が、自分の仕事においてAIが果たす役割に満足していると答えました。
興味深いのは、AIの役割をどう捉えているかという質問への回答です。参加者の65%がAIの主な役割を「補助的」なものと説明した一方で、「自動化的」と説明したのは35%にとどまりました。この違いは重要です。多くの人がAIを、仕事を完全に代替するものではなく、自分の能力を拡張するパートナーとして見ているということを意味します。しかし、楽観的な数字ばかりではありません。55%の参加者が、自分の将来に対するAIの影響について懸念を表明しています。また、25%がAI使用の境界線を設定することについて不安を感じていると答えました。テクノロジーへの期待と、雇用の安定性への不安が同時に存在している状況が浮き彫りになっています。
今回の調査はクリエイター、科学者、一般労働者を対象としていたため、レポートはさまざまな分野の働く専門職における感情をより深く掘り下げています。対象にはライター、ビジュアルアーティスト、工芸家といったクリエイティブ職から、物理学者、化学エンジニア、天文学者といった科学職まで含まれています。
これらの数字が示しているのは、AIが私たちの仕事に深く入り込んでいる現実です。そして、その関係性は単純な「便利か不便か」という二択ではありません。期待と不安、満足と懸念が複雑に入り混じっている。だからこそ、実際の使用者の声を集め、理解しようとするこうした取り組みには意味があるのです。
まとめ

いかがだったでしょうか?
Anthropic Interviewerは、AIツールへのフィードバックを集める新しい方法を示しています。現在、公開パイロット版が実施されており、誰でも参加を申し込むことができます。参加者の洞察は匿名で分析され、同社の社会的影響研究の一環として将来のレポートで公開される予定です。AIツールがどう進化していくのか。その方向性は、実際に使っている私たちの声によって形作られていくのです。
参考資料:I used Anthropic’s Interviewer tool to share my AI complaints, and enjoyed it – how you can too
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